NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年4月15日(火)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
『World Exposition』- 万博
全文和訳してみました。
- 巻末のword listの訳を使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
It’s time for Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週火曜日は、オリジナルのショートストーリーをお届けします。
今日のお話は「World Exposition」
万博に行きたい女の子と、お父さんの会話です。
ストーリーの中に出てくる英語で、
“Mars” は火星
“Antarctica” 南極大陸
という意味です。
では、早速聞いてみましょう。
【発音】Antarctica /æntɑrktɪkə/
World Exposition – 万博
今日は直訳も意訳もあまり変わらないため1パターン和訳です。
設定が大阪在住のため、関西弁で訳しました。
Kotoha: お父さん、大事なことがあるねん!
Father: コトハ!何回言うた?店に入ってきたらあかん、料理の準備中に。
Kotoha: わかってるって。でも話したいことがあるねん。
Father: で、どうしたん?
Kotoha: 山田くん知ってるやろ?クラスメートの?もうあそこに行ってんて。
Father: どこ?
Kotoha: 万博!
Father: 何?
Kotoha: 万国博覧会!ちょうど大阪でやってるやつ!今週、夢洲で始まってん!
Father: ああ、あれか。そっか。
カバン持って2階に上がり。お母さんが待ってるで。
Kotoha: お父さん!
Father: なに?お弁当を作ってんねん。30分で10個届けなあかんねん。
Kotoha: 山田くんが言うてた、空飛ぶ車があったって。
Father: え?
Kotoha: 万博で見てんて!空を飛ぶ車!信じられる?
お父さんも空飛ぶ車で配達できるやん!
ブーン!
Father: ちょうど思い出した。コトハの自転車のタイヤに空気入れな。ぺちゃんこやった。
Kotoha: お父さん!
山田くんが言うてた、海外のパビリオンの1つは必見やって。
アゼルバイジャンかウズベキスタンやったかな?
とにかく、めっちゃかっこよくて、持続可能性について学べるって言うてた!
Father: そうなん?
(2階の妻に話しかける)
ねえ、玉ねぎと卵を買ってきてくれる?スーパー行くとき。
Kotoha: それにな、お父さん、山田くんが言うてた、火星の石があったって!
1万年以上前に地球に落ちてんで。ほんで、25年くらい前に南極大陸で見つかってん!
Father: Honey、聞こえた?
Kotoha: お父さん、初めてなんやって、その石が一般公開されるの!
お父さん、聞いてる?
Father: 聞いてるよ。なんで万博の話してるん?
Kotoha: 行かな!
Father: ああ。
Kotoha: 今月じゃなくてもいいねん。連休とか夏休みとかでもいい。それに、朝でも夜でも気にせーへん。ただ行きたいねん!あかん?
Father: (ため息)
弁当屋はどうすんの?
Kotoha: 休めるよね。
Father: うちは1月の三が日しか閉めへん。ずっとそうやった、おじいちゃんがこの店を開けてから。知ってるやろ。
Kotoha: でも、万博がそれまでに終わってしまう。
Mother: スーパーに行ってくるわ。
Kotoha: あー!もういい!友達と行く!ほなね!
Mother: 何かない?うちらにできること。
Father: Honey…
Mother: コトハがすごい行きたがってるやん。
Father: 心配いらんて。チケットはもう買ってある。
Mother: ほんま?
Father: 知ってる?俺の親父が店を休んだことが1回だけあったの、1月以外に。
Mother: 知らん。
Father: 1970年に、大阪で万博が初めて開催されてん。親父は休みにして、母さんと俺を万博に連れて行ってくれてん。だから、俺も同じことしようと思って。
Mother: なんでコトハに言わへんの?
Father: 来週の誕生日に言おうと思って。だから、それまで内緒にしとかへん?
Mother: もちろん。コトハめっちゃ喜ぶわ。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
ここでクイズです。
おじいちゃんの代から、コトハちゃんのお家のお弁当店は、毎年いつがお休みでしょうか?
tick-tock, tick-tock.
答えは、
We are only closed on the first three days of January.
正月三が日、と言ってましたねぇ。
ちなみに、僕このストーリー聞いて、ちょっと家で泣いちゃいました(笑)
なんか、ほんと、心が温まるストーリーでした。素敵でした。
それでは、See you tomorrow.