NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年4月22日(火)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
『Drop the Handkerchief』- ハンカチ落とし
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週火曜日は、オリジナルのショートストーリーをお届けします。
今日のお話は「Drop the Handkerchief」です。
おしゃれなレストランにやってきた幼馴染のユキエとマサオ。
食事中、ふたりは小学校時代によく遊んでいた、ハンカチ落としの思い出話をします。
そして、マサオは意外な事実を打ち明けます。
ストーリーに出てくる “field trip” はですね、「遠足」という意味です。
I can’t wait to listen to the story!
Drop the Handkerchief – ハンカチ落とし
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
Yukie: マサオ、なんて高級なレストラン!いい選択ね!
Masao: ありがとう、ユキエ。
Yukie: 私はあなたに会ってなかった / 数週間。
どんな感じ / あなたの新しい生徒たちは?
Masao: 彼らは素晴らしいよ。
5年生は本当に楽しい。
僕たちは遠足がある / もうすぐ / 来月、だから / 僕は考えている / 楽しいゲームを / するための。
Yukie: どんな種類のゲーム?
Masao: なにか「ハンカチ落とし」みたいな。
Yukie: あ、私たちは遊んだ / そのゲームを / たくさん / 小学校で。
ルールは何ですか / もう一度(改めて)?
Masao: えっと、みんなが座る / 輪になって。
鬼と呼ばれる人が / 歩く / 輪の周りを / そして / こっそり落とす / ハンカチを / 誰かの後ろに。
Yukie: もしその人が気づいたら / ハンカチに、彼または彼女は追いかける / 鬼を。
もし彼らが捕まえたら / 鬼を、彼らが勝ち。
Masao: そう。
そして / もし鬼が走って / 輪の周りを / そして / 座ったら、鬼が勝ち。
Yukie: ええ。ねぇ。
私は覚えている、あなたが鬼だった時、あなたはいつも落とした / あなたのハンカチを / 私の親友のサキの後ろに。
あなたは走った / ゆっくりと / 彼女があなたの後を追いかけ / そして / あなたを捕まえるように。
Masao: 何について君は話しているの?
Yukie: あなたは覚えてないの / サキを?
あなたは彼女が好きだった / 全6年間 / 小学校の。
Masao: それは真実ではない!
Yukie: それは(真実)です。
私たちが行くたびに / 遠足に、あなたは言った / 「ハンカチ落としをしよう」と、だから / あなたは追いかけてもらえた / サキに。
Masao: 僕はサキにしてほしくなかった / 僕を追いかけることを。
Yukie: もちろん / あなたはしてほしかった。(絶対あなたはそうだった)
あなたは速く走る人だった。
あなたは呼ばれてさえいた / ウサイン・ボルトって / 私たちの小学校の。
でも / 私たちが遊ぶ時はいつでも / 「ハンカチ落とし」を、あなたは走った / 本当に / 本当に / ゆっくりと。
Masao: (ため息)
君は本当にわからなかった / そうだね?
Yukie: どういう意味?
Masao: それは君だった。
Yukie: え?
Masao: 僕はいつも落とした / ハンカチを / 君の後ろに、ユキエ。
サキではなく。
Yukie: 冗談です、そうよね?
Masao: いいえ。
僕はいつも落とそうとしていた / ハンカチを / 君の後ろに。
でも / 僕はすごく緊張して / 僕の手は震えていた、そして / ハンカチは行った / サキの後ろに。
(so~that~構文)
そして / 僕は足音が聞こえた時 / 僕の後ろで、僕はいつも振り返った、でも / それは決して君じゃなかった。
僕は走った / ゆっくりと / それで / 僕は捕まることができた / そして / ゲームを終わらせることができた。
Yukie: 私は信じられない / これを。
Masao: まあ、君はわかった(何が真実かを)。
やろうよ / 今すぐ。
Yukie: どういう意味、マサオ?
Masao: 今度、僕は落とす / 僕のハンカチを / 君の後ろに。
ユキエ、もし君が見ているなら / 僕との未来を、僕は君にしてほしい / それ(ハンカチ)を拾うことを。
Yukie: 未来…
あなたは私になってほしいの / あなたの彼女に?
Masao: もし答えが「いいえ」なら、どうか去ってくれ / 何も言わずに。
Yukie: でも、マサオ…
Masao: 用意、スタート。
Server: 失礼いたします、お客様。
あなたは落としました / ハンカチを。
Masao: 違う、違う!
なぜあなたは拾ったんですか / それ(ハンカチ)を!
僕は彼女にして欲しかった / それ(ハンカチ)を拾うことを。
Server: え?何ですか?
Masao: ああもう!
Yukie: (笑う)
Masao: ユキエ、どうして君は笑っているんだ?
Yukie: なぜなら / あなたがおもしろいから / それに / 私は思う / 私たちは良いカップルになれると。
Masao: 本当に?!
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
Yukie: マサオ、なんて高級なレストランなの!いいチョイスね!
Masao: ありがとう、ユキエ。
Yukie: 数週間会ってなかったわね。新しい生徒たちはどう?
Masao: 最高だよ。5年生は本当に楽しい。
来月、もうすぐ遠足があるから、楽しくできるゲームを考えているんだ。
Yukie: どんな種類のゲーム?
Masao: 「ハンカチ落とし」みたいなやつ。
Yukie: ああ、小学校でよくやったわね。改めてルールは何だっけ?
Masao: えっと、みんなで輪になって座る。「鬼」と呼ばれる人が輪の周りを歩いて、誰かの後ろにこっそりハンカチを落とす。
Yukie: もしその人がハンカチに気づいたら、鬼を追いかける。鬼を捕まえたら、その人の勝ち。
Masao: そう。そして、鬼が輪を一周して座ったら、鬼の勝ち。
Yukie: そうそう。
ねえ、私覚えてるんだけど、マサオが鬼の時、いつも私の親友のサキの後ろにハンカチを落としてた。あなたはゆっくり走って、サキがあなたを追いかけて捕まえるようにしてた。
Masao: 何を言ってるの?
Yukie: サキを覚えてないの?
小学校の6年間、彼女が好きだったでしょ。
Masao: それは事実じゃない!
Yukie: あるわよ。遠足に行くたび、マサオは「ハンカチ落としをしよう」って言って、サキに追いかけてもらってた。
Masao: 俺はサキに追いかけて欲しかったんじゃない。
Yukie: 絶対そうだった。マサオは足が速かった。私たちの小学校のウサイン・ボルトって呼ばれてたし。なのに「ハンカチ落とし」をする時はいつも、本当に、本当に、ゆっくり走ってたわ。
Masao: (ため息)
本当にわかってなかったんだね?
Yukie: どういう意味?
Masao: 君だったんだよ。
Yukie: え?
Masao: 俺はいつもユキエの後ろにハンカチを落としてたんだ、サキじゃなくて。
Yukie: 冗談でしょ?
Masao: いや。いつも君の後ろにハンカチを落とそうとしてたんだ。でも緊張しすぎて手が震えて、ハンカチがサキの後ろに行って。俺の後ろから足音が聞こえると、いつも振り返ったんだけど、絶対に君じゃなかった。それで、ゆっくり走ったんだ、捕まってゲームを終わらせられるから。
Yukie: そんなの信じられない。
Masao: まあ、わかっただろ。今すぐやろうよ。
Yukie: マサオ、どういう意味?
Masao: 今度は、君の後ろにハンカチを落とすよ。
ユキエ、もし俺との将来を見れるなら、ハンカチを拾ってほしい。
Yukie: 将来…私に彼女になってほしいの?
Masao: 「いいえ」が答えなら、何も言わずに帰ってくれ。
Yukie: でも、マサオ…
Masao: 用意、スタート。
Server: お客様、失礼いたします。ハンカチを落とされましたよ。
Masao: 違う、違う!なんで拾うんですか!彼女に拾ってほしかったのに。
Server: え?何ですか?
Masao: ああもう!
Yukie: (笑う)
Masao: ユキエ、どうして笑うの?
Yukie: だって、マサオおもしろいし、私たちいいカップルになると思うわ。
Masao: 本当に?!
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
さすが、fancy restaurant.
高級でおしゃれなレストランだから、落としたハンカチをすぐ店員さんが拾いに来ましたよね。
それにしても、ハンカチ落としをすぐにやろうって言ったマサオさん、おもしろい(笑)
素敵です。
それでは、See you tomorrow.