NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年5月8日(木)放送分
哲学者からの答え
『Why Do I Have to Study?』
なんで勉強しなきゃいけないの?
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
How are you today?
It’s time for Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週木曜日にお送りするのは「Answers from Philosophers、哲学者からの答え」
現代人の悩みに対して、解決のヒントを哲学者の言葉から探ります。
今回は子どもの悩み。
「なんで勉強しないとけないの?」というもの。
フランスの哲学者、ベルナール・ド・シャルトルがヒントをくれます。
Let’s 哲学!
Why Do I Have to Study? – カレンダーの空白が怖い
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
Tom: ようこそ / また別のエピソードへ / 「哲学者の答え」の!
私はトム、あなたのホストです / この番組の。
私の良き友人 / 昌平が / 助けます / あなたが見つけるのを / 解決策を / あなたの悩みに対する。
そうですね、昌平?
Shohei: まったくその通りです、トム。
私は哲学が大好きです / そして / 私は確信しています / 私たちが見つけられると / 完璧な哲学者を / 助けるための / 悩めるリスナーたちを。
Tom: 今日のメッセージは / 小学生、シュンスケからです。
Shunsuke: こんにちは。
あの、僕は勉強が好きではありません。
僕はテレビゲームをしたいです / 友達と。
ゲームは楽しいです。
でも / 僕のお母さんは言います / 僕は勉強しなければならないと。
彼女は言います / それ(勉強)は良いと / 僕にとって。
勉強は難しい / そして / 退屈です。
どうして僕は勉強しなければならないのですか / そんなにたくさん?
Tom: 私も思いました / 全く同じことを / 私が小さかった時。
私は好きでした / 学校に行くのが / なぜなら / 私は遊ぶのが好きだったから / 友達と。
私は好きではありませんでした / 勉強の部分は。
どう思いますか、昌平?
Shohei: そうですね、シュンスケ……
あなたは乗りたくないですか / 巨人の肩の上に?
Tom: 巨人?
いったいぜんたい / どういう意味ですか?
Shohei: ベルナール・ド・シャルトルは / フランスの哲学者でした / 12世紀の。
彼は言いました、「我々はこびとのようだ / 巨人の肩の上にいる。」
Tom: こびとたちですか? / 小さな人たちのような / 『白雪姫』の。
Shohei: はい。
えー、シャルトルは言います / 私たちは見ることができる / 巨人よりも多くを / なぜなら / 私たちは立っているからです / 彼ら(巨人)の肩の上に。
巨人は表しています / 膨大な量の知恵を / 過去からの。
これ(過去からの膨大な知恵)は助けます / 私たちを。
Tom: わー、私は好きです / その考えが。
もし私たちが学ぶなら / 人々がすでに学んだことから、私たちは有利です。
Shohei: はい、知恵を学ぶことによって / 人々が集めてきた、私たちは利用することができます / それを。
私たちは見つけることができます / 新しいアイデアと答えを / より簡単に。
Tom: それはまるで近道です!
Shohei: はい。
有名な科学者 / アイザック・ニュートン卿は / かつて書きました、
「もし私がより遠くを見ることができたのだとしたら、それは立っているからです / 巨人の肩の上に。」
Tom: つまり / ニュートンでさえ / 知恵を使った / 偉大な思想家からの!
Shohei: もちろん。
Tom: どうすれば私たちはもっと簡単にできますか / シュンスケが理解するために?
Shohei: 仮に / 彼がなりたいとしましょう / ゲームプログラマーに。
もし彼が勉強すれば、彼は知るでしょう / 他のプログラマーが / すでに作ったものを。
それから / 彼は組み合わせることができます / 違ったスキルを / 彼が学んだ / 数学、理科、美術の授業で / 思いつくために / 独自のアイデアを。
彼のすべての勉強は / 助けるでしょう / 彼がゲームを作るのを / より少ない労力で。
Tom: シュンスケ、私たちは見つけました / 君の答えを!
勉強は大事です / なぜなら / それは助けるからです / 君がより高く目指すことを!
一生懸命勉強することによって、君は作り出すことができる / より多くの機会を / 君自身のために!
Shohei: その通りです!知識は力です!
それ(勉強・知識)は君を連れて行くことができます / より遠く / そして / より高く / 君が今まで夢見たよりも。
無駄です / それを使わないのは!
Tom: またお聞きください / 次回も / 「哲学者の答え」を!
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
Tom: 「哲学者の答え」新たなエピソードへようこそ!
この番組の司会のトムです。
私の良き友人である昌平が、皆さんの悩みの解決策を見つけるお手伝いをします。
そうですよね、昌平?
Shohei: その通りです、トム。
私は哲学が大好きで、悩めるリスナーの皆さんの助けとなる完璧な哲学者を見つけられると確信しています。
Tom: 今日のお便りは、小学生のシュンスケ君からです。
Shunsuke: こんにちは。えっと、僕は勉強が好きではありません。友達とテレビゲームをしたいです。ゲームは楽しいです。でも、お母さんは、勉強しないといけないと言います。お母さんは、勉強は僕のためになると言います。勉強は難しくて退屈です。どうして僕はそんなにたくさん勉強しないといけないんですか?
Tom: 小さい頃、私も全く同じことを思っていました。学校に行くのは好きでした、友達と遊ぶのが好きでしたから。勉強の部分は好きではありませんでしたね。
昌平、どう思いますか?
Shohei: そうですね、シュンスケ君…
巨人の肩に乗ってみたくはないですか?
Tom: 巨人?
いったいぜんたい、どういう意味ですか?
Shohei: ベルナール・ド・シャルトルは、12世紀のフランスの哲学者です。
彼は言いました。
「我々は巨人の肩に乗るこびとのようだ」と。
Tom: 『白雪姫』に出てくる小さな人たちのようなこびとですか?
Shohei: そうです。シャルトルは言います、私たちは巨人の肩の上に立っているから、巨人よりも遠くまで見ることができると。巨人とは、過去からの膨大な量の知恵を表しています。それが私たちを助けてくれるのです。
Tom: わー、その考え好きです。もし私たちが、すでに人々が勉強したことから学べば、有利です。
Shohei: ええ、人々が集めてきた知恵を勉強することによって、私たちはそれを利用することができます。新しいアイデアや答えを、より簡単に見つけることができるのです。
Tom: それはまるで近道ですね!
Shohei: そうです。有名な科学者、アイザック・ニュートン卿は、かつて書きました。
「もし私がより遠くを見ることができたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っているからだ。」
Tom: つまり、ニュートンでさえ、偉大な思想家たちの知恵を使っているのですね!
Shohei: もちろん。
Tom: シュンスケ君が理解できるように、どうすればもっと簡単に説明できますか?
Shohei: 仮に、シュンスケ君がゲームプログラマーになりたいとしましょう。もし彼が勉強すれば、他のプログラマーがすでに作り上げてきたことを知ることができます。それから、独自のアイデアが思いつくように、数学、理科、美術の授業で学んできた様々なスキルを組み合わせることができます。彼が勉強してきた全てが、より少ない労力でゲームを作ることに役立ちます。
Tom: シュンスケ君、君の答えが見つかりましたよ!
勉強は大切です、なぜなら君がより高い目標を目指すのに役立つからです!一生懸命勉強することで、君は自分自身のために、より多くのチャンスを作ることができます!
Shohei: その通りです!知識は力なり!
知識は、君がこれまで夢見た以上に、より遠く、より高いところへ連れて行ってくれる。それを使わないのはもったいないです!
Tom: 次回の「哲学者の答え」もまたお聴きください!
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
勉強することで、無駄な時間を使わずに、先人の知恵や知識を効率的に得られる。
そのことを「巨人の肩に乗る」と例えたんですね。
確かに、巨人の肩に乗ったら、もう遠くまで、もう遠ーくまで、見渡せますもんね。
もう、とおーーーくまで(笑)
それでは、See you tomorrow.
参考図書
2025年度前期(4月~9月)木曜日のテーマ「哲学者からの答え」は、下記の本を参考に英文が執筆されています。
著者:小林昌平さん (哲学者)
『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』