NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年6月17日(月)放送分
2024年12月16日(月)再放送
オリジナル・ショート・ストーリー
「Role Model -理想の姿-」
全文和訳してみました。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
You’re listening to Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週月曜日は、オリジナルの「Short Stories」
今日は「Role Model、理想の姿」です。
今回の主人公は「ハシビロコウ」という鳥が大好きな男の子です。
大きなくちばしと鋭い目が特徴で、動かない鳥としても知られるハシビロコウ。
英語では、”shoebill” と言います。
男の子はそんなハシビロコウのどこが好きなのでしょうか。
Let’s listen to the story!
Role Model -理想の姿-
放送時の会話のテンポに合わせ、日本語らしく主語の省略をしています。
今回の会話文は、関係詞の使用も少なく1文も短いため、スラッシュリーディング訳は行っておりませんことご了承くださいませ。
Mother: ヤマト?どこにいるの?ヤマト!
あー!信じられない、もう迷子になるなんて。
数分前に動物園に着いたばっかりなのに。
待って…ヤマトは電車で動物の図鑑を見てたわ。
どのページを見てたっけ?
あ、思い出した!
*******
Mother: ヤマト!そこにいたのね!
お母さんのそばにいてって言ったでしょ。
話したじゃないの。
Yamato: シーッ!
Mother: あ、ごめん。
鳥を驚かせるつもりじゃなかったの。
それで、どうして1人でここに来たの?
どうしてしなかったの…
Yamato: お母さん、これはただの鳥じゃないよ、ハシビロコウだよ。
それにハシビロコウは簡単に怖がらないから、小声で話す必要はないよ。
Mother: じゃあなんで…?
Yamato: シーッ!
お母さんの大きな声で、耳が痛くなった。
Mother: ヤマト!
お母さんがどれだけ驚いて、ヤマトを探すのにどれだけ歩いたか、分かってるの?
Yamato: 僕、ハシビロコウになりたい。
Mother: えっ?
Yamato: 僕、あのハシビロコウみたいな男になる。
20分見てるけど、彼、ほんの少しも動かないんだ。
まるで彫像みたい。
Mother: へー…
Yamato: 何回か目を閉じたけどね。
鳥は、目を保護するためにまぶたがもう1つあるって知ってた?
ハシビロコウは内側からそのまぶたを閉じて、それから他のまぶたを下から上に閉じるんだ。
Mother: それは知らなかったわ。すごいわね。
じゃあ、ほかの動物を見に行かない?
ライオンや象もいるわよ。
キリンを見るのも楽しみだわ。
Yamato: ハシビロコウはペリカンと同じ仲間だって知ってた?
Mother: あなた動かないつもりなの?
Yamato: ハシビロコウは世界に1種類しかいないんだ。
それってすごいよね!
トキは35種類、サギは64種類もいるのに。
Mother: ふーん。
Yamato: 考えてみて。
リンゴ、オレンジ、ブドウは種類がたくさんあるでしょ?
でもハシビロコウは1種類だけなんだよ。
Mother: それはすごいわ!
さあ、ゴリラを見に行きましょう!
Yamato: ハシビロコウは主に、アフリカ中央部の野原や湿地に住んでるって知ってた?
Mother: ううん、知らなかったわ。
Yamato: それに、過度な狩猟や環境破壊のせいで、ハシビロコウがどんどん減っていってるんだ。
(クラッタリングの音)
Yamato: お母さん、ハシビロコウの鳴き声聞いた?
Mother: ええ、聞いたわ。どこから出たのかしら?
Yamato: あれはクラッタリングって呼ばれてるんだ。
ハシビロコウは、あの音を出すのに、くちばしをすばやく開け閉めしてるんだ。
愛情を示したり、何かが自分の縄張りに入ってきたときにするんだ。
あ、飼育員さんが入っていくね。
きっとお昼ごはんの時間だ。
お母さん、見て!
ハシビロコウが歩き出した!
彼はすごくゆっくり歩くけど、王様みたいだ。
僕はハシビロコウが大好き。
Mother: お母さん、分かってきたわ。
Yamato: 彼の目と体を見て。
彼はとても自信に満ちていて、かっこいい。
彼は僕の理想の姿なんだ。
僕は彼のようになりたい。
Mother: ハシビロコウのことをずっと「彼」って呼んでるわね。
解説カード読んだ?
Yamato: ううん、僕には必要ないよ。
ハシビロコウのことはたくさん知ってる。
Mother: でも、解説カードには「彼女」って書いてあるわよ。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
メスだったんかーい(笑)
ちなみに僕はですね、
I love cats.
ほんとに猫が大好き!
早く飼いたいなと思ってます。
それでは、Join us again tomorrow!