NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年7月3日(水)放送分
世界に誇るメイド・イン・ジャパン
「Landmine Clearance Machines -地雷除去機-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週水曜日は「Japan’s Top Inventions」
今日の発明は「Landmine Clearance Machines、地雷除去機」
地雷の被害が戦後も続くカンボジア。
ある日本人が安全に地雷を除去する機械の開発に挑みます。
開発の元となったのは「ショベルカー」
“excavator” でした。
早速聞いてみましょう!
Landmine Clearance Machines -地雷除去機-
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
地雷は隠されています / 地面に。
もしそれらが爆発すると、それらは深刻にケガを負わせたり / 人々を殺してしまうことさえあります。
これは日本人の男性の話です / 解決しようとする / 地雷問題を。
この物語は1994年に始まります / カンボジアで。
長年、内戦がありました / その国では。
それは終わりました / 今では / しかし公務員は言います / まだあります / 約500万個の地雷が / その地には。
雨宮 清氏は / 機械を作りました / 建設作業用の / そしてカンボジアを訪れていました / 仕事で。
そこで、彼はある年配の女性に出会いました / 片足をなくしている。
彼女は彼に話しました / 多くの人が亡くなったと / 地雷のせいで。
雨宮氏は考えました。
「地雷が除去されなければ、カンボジア人たちは農場を持ち、食物を育てることができない。」
日本に戻り、雨宮氏は彼の従業員たちに話しました / 地雷除去機を開発することを。
地雷についてもっと学ぶために、彼は専門家と話し / 住んでさえいました / 地雷がある地域の近くに / カンボジアの。
地雷を取りのぞくためには、まず / 地面に生えている植物を取り除かなければなりませんでした。
これは多くの時間がかかり / 危険でした。
雨宮氏にはアイデアがありました。
「私は機械を作れる / 一掃することができる / 植物と地雷を同時に。」
雨宮氏のアイデアはショベルカーを使うことでした。
ショベルカーは機械です / 大きなアームとショベルが付いた。
アームは距離を作ることができます / 運転手と地雷の間に。
また、運転手の操縦席は保護されることができます / 強くて厚いガラスによって。
彼の機械のために、雨宮氏は考えました / 強力な道具をアームに取り付けることを / ショベルの代わりに。
彼はローラーを設計しました / 金属製の刃を持つ / ナイフのような。
そのローラーが回転すると、それ(ローラー)は植物を刃物で切り開き / 地雷を爆発させます / 同時に。
刃について、雨宮氏は考えました。
「それら(刃)は強くなければならない / 岩 / 木 / そして爆発の熱に対して。」
彼の機械を試験するために、雨宮氏は必要がありました / 爆発物を使用する。
しかし、日本では、民間企業は許可されていません / それら(爆発物)を使用することは。
彼は思いつきました / 訓練場を使うことを / 自衛隊の。
彼は防衛庁に連絡しました、ですが防衛庁はできないと言いました。
「私は何度も説明しました / もし試験が成功すれば、この日本の発明が助けることができると / 海外の人々を。」
ついに、防衛庁は分かったと言いました。
雨宮氏は試験を開始しました、しかし / 爆発が刃を壊しました。
彼は気づきました / 刃をもっと柔らかくする必要があると / 爆発の衝撃を和らげるために。
1998年11月、地雷除去機は準備が整いました。
さあ、最終試験の時が来ました / カンボジアで。
地雷原で、雨宮氏は運転席に乗り込みました / 自ら。
彼は緊張しました。多くの人々が見ていました。上手くいくのでしょうか?
すると突然、爆発がありました。
「あー、私は生きている!」
金属の刃も無事でした。それは成功でした!
それ以来、これらの機械は使用されています / 11の国と地域で / 地雷から人々を守りながら。
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
地雷は地面に埋まっています。それらが爆発すると、人々に重傷を負わせたり、殺してしまうことさえあります。これは、日本人の男性が地雷問題を解決しようとする物語です。
この物語は、1994年のカンボジアから始まります。
長年にわたり、その国では内戦がありました。今は終わっていますが、当局者によれば、その地には約500万個の地雷がまだ残っているそうです。
雨宮 清さんは建設作業用の機械を作っており、仕事でカンボジアを訪れていました。そこで、彼は片足を失った年配の女性に出会いました。彼女は、地雷のせいで多くの人が亡くなったと彼に話しました。
雨宮さんは考えました。
「地雷が除去されなければ、カンボジアの人々は農場を持ち、食物を育てることができない。」
日本に戻り、雨宮さんは従業員たちに、地雷除去機を開発することを伝えました。
地雷についてもっと学ぶため、彼は専門家と話し、カンボジアの地雷地域の近くに住んでさえいました。
地雷を除去するためには、まず、地面に生えている植物を取り除かなければなりませんでした。これには多くの時間がかかり、危険でした。
雨宮さんにはアイデアがありました。
「植物と地雷を同時に一掃する機械を作れる。」
雨宮さんのアイデアは、ショベルカーを使うことでした。ショベルカーは、大きなアームとショベルを持つ機械です。アームは、運転手と地雷の間に距離を作ることができます。また、運転手の操縦席は、強くて厚いガラスで保護することができます。
地雷除去機用に、ショベルの代わりに強力な道具をアームに取り付けることを、雨宮さんは考えました。
雨宮さんは、ナイフのような金属製の刃を持つローラーを設計しました。そのローラーが回転すると、ローラーが植物を刃で切り開き、同時に地雷を爆発させます。
刃について、雨宮さんは考えました。
「刃は、岩や木、爆発の熱に対して強くなければならない。」
地雷除去機をテストするため、雨宮さんは爆発物を使用する必要がありました。しかし日本では、民間企業の爆発物使用は許可されていません。雨宮さんは自衛隊の訓練場を使うことを思いつき、防衛庁に連絡しましたが、断られました。
「テストが成功すれば、この日本の発明が海外の人々を助けることができる、と何度も説明しました。」
最終的に、防衛庁は許可しました。
雨宮さんはテストを開始しましたが、爆発で刃が壊れました。爆発の衝撃を和らげるため、刃をもっと柔らかくする必要があると気づきました。
1998年11月、地雷除去機は完成しました。カンボジアでの最終テストの時がいよいよ来ました。
地雷原で、雨宮さんは自ら運転席に乗り込みました。彼は緊張していました。多くの人々が見守っていました。上手くいくのでしょうか?
すると突然、爆発がありました。
「あー、生きてる!」
金属の刃も無事でした。それは成功でした!
それ以来、地雷除去機は11の国と地域で使用され、人々を地雷から守り続けています。
参考資料
ストーリーの元となったNHK WORLD JAPANの番組動画です。
解説:地雷と茂みの除去が同時にできる革命的な機械である。作業者が本当に安心して作業できることは、この機械の大きな強み。世界で地雷除去が必要な国は約60ヶ国。地雷除去、整地、開墾で農業ができる状態にし、人々が安心して生活できるようにすることが今後の課題。(動画の18分頃)
和訳にあたり「株式会社日建」のHPを参考にしました。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
雨宮さん、自らその地雷除去機に乗って、最終テストをするという、なんと勇敢な方。素敵です。
OK. See you tomorrow!