和訳:エンジョイ・シンプル・イングリッシュ「命の贈り物」2025年9月24日

和訳:エンジョイ・シンプル・イングリッシュ
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NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』

2025年9月24日(水)放送分
アメージング・ストーリー
『Donating the Gift of Life』命の贈り物

全文和訳してみました。

英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。

  • スラッシュリーディング訳
    英文を前から訳す
    意味はほぼ直訳
    テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています
  • 自然な日本語訳
    英文を後ろから訳す(返り読み)
    意訳を含み日本語らしい文章

森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。

お役に立てれば幸いです。

テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。

オープニング 森崎ウィンさんのトーク

Enjoy Simple English.

森崎ウィンです。

毎週水曜日は、2023年度に放送した「Amazing Stories」

今回の話は「Donating the Gift of Life」

オーストラリアのある男性は、どのようにして240万もの命の贈り物を授けたのでしょうか。

ストーリーの中の、

“donate” 「提供する」

“vein” 「静脈」という意味ですよ。

早速、聞いてみましょう!

Donating the Gift of Life – 命の贈り物

訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。

  • 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
    → スラッシュリーディング訳をご覧ください
  • 物語の全体的内容を理解したい場合
    → 自然な日本語訳バージョンをご覧ください

スラッシュリーディング訳バージョン

英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。

2018年5月11日、81歳のオーストラリア人男性が / 血液を提供しました(献血をした) / 最後に / 彼の人生で。

彼は行っていました / これ(献血)を / 60年以上の間、そして / 彼の血液は救ってきました / 命を / 約240万人の赤ちゃんの。

どのようにして / これ(前文)が起きたのでしょうか?

見ていきましょう / この驚くべき物語について。

1951年、ジェームズ・ハリソンが14歳の時、彼は手術をしました / 摘出するために / 彼の肺の1つを。

この手術中、ジェームズは与えられました / 約8リットルの血液を。(輸血)

「血液が / 私に与えられた / 救った / 私の命を。」

この経験から、ジェームズは分かりました / 彼は助けたいと / 人々を。

オーストラリアでは、あなたは献血ができます / あなたが18歳になると。

だから / ジェームズが18歳になるとすぐに、彼は献血を始めました、彼は大嫌いだったにもかかわらず / 注射針が。

同じ頃、オーストラリアの科学者たちは / 見つけ出そうとしていました / なぜ / 何千人の赤ちゃんが / 亡くなっていたのか / 毎年。

ついに、1960年代半ば、彼ら(科学者)は発見しました / 問題があることを / 母親とその赤ちゃんが持っている時に / 異なる種類の血液を。

ほとんどの人は持っています / Rh陽性(+)の血液を、しかし / 何人かは持っています / Rh陰性(-)の血液を。

もし / 妊婦が / Rh陰性(-)の血液持つ(妊婦が) / 赤ちゃんを身ごもっている場合 / Rh陽性(+)の血液を持つ(赤ちゃんを)、その赤ちゃんは死ぬかもしれません。

科学者たちは考えました / 彼らは解決できると / この問題(前文)を / 薬で。

その薬を作るために / しかし、彼らは探す必要がありました / 国中を / 見つけるために / 誰かを / 特別な化学物質を持つ / 自分の血液中に。

ジェームズは持っていました / その特別な化学物質を。

「彼らは頼んだ / 私に / ある実験に参加することを。」
(be a part of ~:~に参加する)

まもなくして、科学者たちは使いました / ジェームズからの血液を / 作るために / ある薬を / Anti-Dと呼ばれる。

ジェームズは分かりました / より多くの血液を彼が提供すればするほど、より多くの赤ちゃんが救われると。
(構文:the 比較級 ~, the 比較級 ~.)

2018年まで、ジェームズは献血しました / ほぼ毎週。

彼は手助けさえしました / 救うことの / 彼の孫の命を / スコットの。

彼は献血しました / 1,163回 / 彼の右腕から、そして / 10回 / 彼の左腕から。

このことについて、ジェームズは言いました、

「多分 / それは私の想像かもしれない、でも / 私は感じることができる / 注射針を / 私の左腕で。

私は感じない / それ(注射針)を / 私の右腕で。」

ロビン・バーロー、科学者は / ジェームズを見つけた / 1960年代に / 言います、

「私は一度も見たことがありません / 誰も / ジェームズのような。

彼は持っています / とても強い静脈を。

全てのボトルは / Anti-Dの / 今まで作られた / オーストラリアで / 持っています / ジェームズ(の血液を)を / その(Anti-Dの)中に。」

科学者たちは確信がありません / なぜジェームズが作り出せるのか / その特別な化学物質を、しかし / 彼ら(科学者)は考えています / 血液が / 彼に与えられた / 彼が14歳だった時に / 役立ったかもしれないと。

ジェームズは続けたかったのですが / 献血を、医師たちは判断しました / それは危険だと / 彼にとって / 献血することが / 81歳を過ぎて、だから / 彼ら(医師)は頼みました / 彼に / やめることを。

その日 / 彼の最後の献血の、ジェームズは言いました、

「私は願う / 誰かが献血することを / より多くの回数を / 私がしたより、なぜなら / それは意味するから / 彼らが本当に / 手伝いたいことを。」

ジェームズは願っています / 誰かが提供し続けることを / 命の贈り物を。

自然な日本語訳バージョン

英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。

2018年5月11日、81歳のオーストラリア人男性が、人生最後の献血を行いました。彼は60年以上の間、献血をしてきました、そして彼の血液は、約240万人の赤ちゃんの命を救ってきました。

どのようにして、このようなことが起きたのでしょうか?

この驚くべき物語について、見ていきましょう。

1951年、ジェームズ・ハリソンが14歳の時、彼は片方の肺を摘出する手術を受けました。この手術中、ジェームズは約8リットル輸血されました。

「私に輸血された血液が、私の命を救ってくれました。」

この経験から、ジェームズは、自分が人々を助けたいと思っていることが分かりました。

オーストラリアでは、18歳になると献血ができます。そのため、ジェームズは18歳になるとすぐに、献血を始めました。注射針が大嫌いだったにもかかわらず。

同じ頃、オーストラリアの科学者たちは、なぜ毎年、何千人もの赤ちゃんが亡くなっているのか、解明しようとしていました。ついに1960年代半ば、科学者たちは発見しました、母親と赤ちゃんが異なる血液の種類である場合に、問題があると。

ほとんどの人はRh陽性(+)の血液ですが、Rh陰性(-)の血液の人もいます。もしRh陰性(-)の妊婦が、Rh陽性(+)の赤ちゃんを身ごもると、赤ちゃんが死ぬ可能性があります。

科学者たちは、薬でこの問題を解決できると考えました。しかし、その薬を作るためには、血液中に特別な化学物質を持つ人を見つけるため、国中を探さなければなりませんでした。ジェームズは、その特別な化学物質を持っていました。

「研究者たちは私に、実験に参加してほしいと依頼しました。」

まもなくして、科学者たちは、Anti-Dと呼ばれる薬を作るため、ジェームズの血液を使いました。ジェームズは分かりました、自分が献血すればするほど、より多くの赤ちゃんが救われると。2018年までジェームズは、ほぼ毎週、献血をしました。孫のスコットの命を救うことにも貢献しました。

ジェームズは右腕から1,163回、左腕から10回献血を行いました。このことについて、ジェームズは言いました。

「私の気のせいかもしれませんが、左腕は注射針が刺さる感触があります。右腕は感じません。」

1960年代にジェームズを見つけた科学者、ロビン・バーローは言います。

「私は、ジェームズのような人を見たことがありません。彼は、とても丈夫な静脈を持っています。オーストラリアでこれまで作られたAnti-D全てのボトルに、ジェームズの血液が入っています。」

なぜジェームズがその特別な化学物質を作り出せるのか、科学者たちに確信はありません、しかし、14歳の時に輸血された血液が役立ったのかもしれない、と考えています。

ジェームズは献血を続けたかったのですが、81歳を超えての献血は危険だと医師たちが判断し、彼にやめるよう依頼しました。

最後の献血の日、ジェームズは言いました。

「誰かが、私より多くの回数の献血をしてくれるよう願っています。なぜなら、それは、彼らが本当に助けになりたいと思っていることを意味するから。」

ジェームズは、誰かが命の贈り物を提供し続けることを願っています。

エンディング 森崎ウィンさんのトーク

特殊な抗体を持つジェームスさんの血液から、Anti-Dというワクチンが作られたんですね。

そしてジェームスさん、生涯で、1,173回の献血!

すごいなぁ。

僕には絶対できない。

See you tomorrow.

参考リンク

オーストラリアのメディアによる、ジェームズ・ハリソンさんの取材映像です。

ジェームスさんの人生最後の献血、1,173回目の様子です。やっぱり右腕です。

Anti-Dを使用した母子が会いに来ているシーンで、グッときました…

補足情報:
現在も、Anti-Dの製造は続けられています。ジェームスさんのように抗体を持つ献血者が、各国で定期的に献血を行っています。献血者は、血漿けっしょうを採取する「血漿献血」に協力しています。

おまけ:長文読解 4択クイズ

AIが問題を作ってくれましたのでシェアします。長文読解学習のお役に立てば。

問題

①What motivated James Harrison to begin donating blood?

  1. He was asked by scientists to participate in an experiment.
  2. He was told he had a special chemical in his blood.
  3. He felt grateful after receiving a life-saving blood donation when he was 14.
  4. He wanted to save the life of his grandson, Scott.

②What specific medical problem was the medicine, Anti-D, created to solve?

  1. The dangerous effects of a lung surgery.
  2. A condition where a pregnant woman and her baby have different blood types.
  3. The need for blood donations in emergency situations.
  4. The lack of strong veins in some patients.

③According to the text, what did James Harrison say about donating blood?

  1. He felt a lot of pain every time he received a needle.
  2. He felt the needle in his left arm but not in his right arm.
  3. He hated needles but he knew his donations were saving lives.
  4. He felt the needle more in his right arm than in his left.

④Why did James Harrison stop donating blood when he was 81 years old?

  1. He decided that he had donated enough times.
  2. He was no longer able to produce the special chemical in his blood.
  3. Doctors told him it was becoming dangerous for his health.
  4. He felt that someone else should take his place.

回答&日本語訳

①:C
②:B
③:B
④:C

①ジェームズ・ハリソンが献血を始めたきっかけは何ですか?

  1. 彼は科学者から実験に参加するよう依頼されました。
  2. 彼の血液には特別な化学物質が含まれていると告げられました。
  3. 彼は14歳の時に命を救う献血を受け、感謝の気持ちを抱きました。
  4. 彼は孫のスコットの命を救いたいと思いました。

②Anti-D薬は、具体的にどのような医学的問題を解決するために開発されましたか?

  1. 肺の手術による危険な副作用。
  2. 妊婦と胎児の血液型が異なる状態。
  3. 緊急時の献血の必要性。
  4. 一部の患者に強い静脈がない。

③本文によると、ジェームズ・ハリソンは献血について何と述べていますか?

  1. 彼は針を刺されるたびにひどい痛みを感じました。
  2. 彼は左腕には針を感じましたが、右腕には感じませんでした。
  3. 彼は針が嫌いでしたが、献血が人々の命を救っていることを知っていました。
  4. 彼は左腕よりも右腕に針を感じました。

④ジェームズ・ハリソンはなぜ81歳で献血をやめたのでしょうか?

  1. もう十分献血したと思った。
  2. 血液中で特殊な化学物質を生成できなくなった。
  3. 医師から健康に危険が及んでいると告げられた。
  4. 彼は誰かが自分の代わりを務めるべきだと考えた。
藤子

外大卒
オンライン英会話歴 5年以上
TOEIC 915点
TOEIC Bridge SW 満点

英語を使う仕事を経験してきましたが、英作文や英会話スキルがなく、英語コンプレックスがありました。
40歳を過ぎてスピーキングに焦点を絞った学習法に見直し。
手探りながら自分なりに進めてきました。
発音スクール→ネイティブキャンプでカランメソッド→DMM英会話→QQEnglishでREMS
現在は、カタコト英語を卒業し、英会話中級レベルに。
TOEICも、660→720→790→830→915と数字でも効果が表れました。

当ブログでは、これから始める大人の初級者さん向けに、オンライン英会話のレッスン内容をご紹介しています。レッスンを受けた気になれるようなリアルなレポートを意識して書いています。あなたのお役に立てましたら嬉しいです。

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