NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年9月16日(月)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
「Surprise Inspection -抜き打ち検査-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
You’re listening to Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週月曜日は、オリジナルの「Short Stories」
今日は「Surprise Inspection」
飲食店チェーンの店長に、本社からの抜き打ち検査があると知らせが来ました。
店長は新人スタッフに「いつも通りに」と言うのですが…
Let’s listen!
Surprise Inspection -抜き打ち検査-
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
New Worker: 抜き打ち検査ですか?
Manager: はい。誰かが / 本社からの / チェックしています / 全店舗を。
ですが / 心配しないで。
あなたは感じる必要はありません / 緊張や恐怖を。
仕事をしてください / いつもと同じように。
New Worker: 彼ら(本社の誰か)は何をチェックしているんですか?
Manager: 彼らは確かめます / 全員が従っているか / 会社の規則に。
油断ならないのは、あなたにはわからないことです / それがいつか / また / 誰が来るか。
New Worker: なるほど。
Manager: 同僚が言っていました / 私に / 今回は / それ(本社の誰か)が80歳の女性だと。
New Worker: わかりました。
では、私は特別に気をつけます / 80歳の女性に。
Manager: あなたはする必要はありません / 何か特別なことを。
ただいつも通りでいてください、いいですか?
Customer: すみません!
Manager: あ、お客様があなたを必要としています。
さあ行きなさい!
New Worker: どういったご用件でしょうか?
Customer: 私はすでに注文しました / 私の料理を / タブレットで。
私は頼みました / うどんセットを / 季節の野菜天ぷら付きで。
New Worker: あ、そうですか。
Customer: 私の料理が来ていません / まだ、だから / 私は確認したかったんです / 私の注文が通っているか。
New Worker: 私がそれを確認します。
Customer: もう1つあります。
このお茶がちょっと冷たいです。
いただけますか / 温かいお茶を?
New Worker: お持ちします / すぐに。
*******
New Worker: まあ、なんてこと!
私は思います / 調査官だと!
彼女がここにいます!
Manager: 確かですか?
New Worker: はい、お客様です / 7番テーブルの。
彼女が言いました / 彼女の料理が遅れていると / そして / お茶が冷たいと!
Manager: 彼女に違いない!
わかった、私が対応します / この状況を。
彼女は何を注文しましたか?
New Worker: 季節の野菜天ぷら付きうどんセットです。
Manager: では、提供しましょう / 彼女に120gのうどんを / 通常の100gの代わりに。
New Worker: でも / あなたが言いました / 私たちは振る舞うべきだと / 普通に。
Manager: わかった、それなら / 提供しましょう / 彼女に松茸の天ぷらを / 舞茸の代わりに!
New Worker: それは普通じゃないです!
Manager: 僕は冗談を言っただけだよ…
僕が持っていきます / 料理を / お客様に / 自分で。
New Worker: どうして悪い予感がするんだろう / このことについて…
*******
Manager: お待たせしました。
こちらがうどんセットと温かいお茶です。
Customer: ありがとう。
Manager: ・・・
Customer: 何です?
お望みですか? / 何か。
Manager: いえ、違います。
私はただ確認したかったんです / あなたが持っているか / 全部 / あなたが必要な。
Customer: 私は持っています / 全部 / 私が注文した。
Manager: よかったです。
あと、うどんはいかがですか?
Customer: 私は食べていません / まだ、だからわかりません。
Manager: そうですね、すみません。
気をつけてください、熱いです。
Customer: わかっています。
ふー、ふー。
Manager: お望みでしたら、私が手伝います / あなたを / 息を吹きかけることを / うどんに。
Customer: いいえ、結構です!
ところで、あなたは誰ですか?
Manager: 私ですか?
私は店長です / この店の。
あ、デザートはいかがですか? / お食事の後に。
Customer: え?
Manager: 無料です、もちろん。
お試しください! / 当店のマンゴープリンを。
New Worker: ああ、店長、私は思います / あなたはしない方がいいと / それを。
思い出してください、いつもと同じように!
Manager: どいてくれ!
彼女は調査官だ!
僕はわかっている / 彼女が感動すると / 僕のサービスに!
Customer: 調査官?サービス?
何を言っているのですか?帰ります!
Manager: お待ちください。調査官さん。
お願いです、行かないでください!
New Worker: 店長、落ち着いてください。
彼女は調査官ではありません。
Manager: どうやってあなたは確信しているのですか?
New Worker: 彼女は怒りました / あなたに。
調査官は怒りません、彼ら(調査官)はただ書くだけです / 悪い報告を / あなたについての。
Manager: その通りだ。
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
New Worker: 抜き打ち検査ですか?
Manager: そう。本社の誰かが全店舗をチェックしてるんだ。でも心配しないで。緊張したり怖がったりしなくていいから。いつも通り仕事をしてください。
New Worker: 何をチェックしてるんですか?
Manager: 全員が会社の規則に従っているか確かめてるんだ。油断できないのは、いつ検査があるかとか、誰が来るかがわからないことだね。
New Worker: なるほど。
Manager: 同僚が言ってたよ、今回は80歳の女性だって。
New Worker: わかりました。
では、80歳の女性には特に気をつけます。
Manager: 特別なことはしなくていいよ。
いつもと同じようにしてて、いいね?
Customer: すみません!
Manager: あ、お客様がお呼びだ。
さあ行ってきて!
New Worker: いかがされましたでしょうか?
Customer: すでにタブレットで料理を注文したんです。
季節の野菜の天ぷら付きうどんセットを頼みました。
New Worker: あ、そうですか。
Customer: 料理がまだ来ていないので、注文が通っているか確認したかったんです。
New Worker: 確認いたします。
Customer: もう1つあります。
このお茶は、ちょっと冷たいです。
温かいお茶をいただけますか?
New Worker: すぐにお持ちします。
*******
New Worker: あー、なんてこと!検査官だと思います!彼女がここにいます!
Manager: 本当かい?
New Worker: はい、7番テーブルのお客様です。
料理が遅れていて、お茶が冷たいとおっしゃってました!
Manager: 彼女に違いない!
わかった、僕がこの状況に対応するよ。
彼女は何を注文したんだ?
New Worker: 季節の野菜天ぷら付きうどんセットです。
Manager: よし、じゃあ、いつもの100gのうどんの代わりに、120gのうどんを出そう!
New Worker: でも、普通に振る舞うようにって言いましたよね。
Manager: よし、じゃあ、舞茸の代わりに、松茸の天ぷらを出そう!
New Worker: それは普通じゃないです!
Manager: 冗談だよ…僕がお客様に料理を持っていくよ。
New Worker: どうして嫌な予感がするのかな…
*******
Manager: お待たせいたしました。
こちらがうどんセットと温かいお茶です。
Customer: ありがとう。
Manager: ・・・
Customer: 何ですか?何かご用ですか?
Manager: いえ、全部揃っているか確認したかっただけです。
Customer: 注文したものは揃っています。
Manager: よかったです。
うどんはいかがですか?
Customer: まだ食べてないのでわかりません。
Manager: そうですね、失礼しました。
熱いのでお気をつけください。
Customer: わかってます。
ふーふー。
Manager: よろしければ、私がうどんを冷ますのをお手伝いしましょうか?
Customer: いえ、結構です!
ところで、あなたは誰ですか?
Manager: 私ですか?このお店の店長です。
あ、食後にデザートはいかがですか?
Customer: え?
Manager: もちろん無料です!
当店のマンゴープリンを、ぜひお試しください!
New Worker: あの、店長、それはやめたほうがいいと思います。
思い出してください、いつも通りで!
Manager: どいてくれ!彼女が検査官なんだ!僕のサービスに感動してくれると思う!
Customer: 検査官?サービス?何を言っているんですか?帰ります!
Manager: 待ってください、検査官さん!お願いです、行かないでください!
New Worker: 店長、落ち着いてください。彼女は検査官ではありません。
Manager: どうしてわかるの?
New Worker: 彼女は店長に怒りました。
検査官は怒らずに、店長に関して悪い報告書を書くだけです。
Manager: その通りだね。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
わかるなー。
僕もね、昔、飲食店でバイトしてたんですけど、本部の人が来るって知らせがくると、もう店長とか、めちゃくちゃテンパってたの、すごい覚えてます。
でも、そういう時こそ、”same as usual” 「いつも通りにやる」ことが一番。うーん。
See you tomorrow!