NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年7月8日(月)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
「The Main Character -主役-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Hello, everyone.
This is Morisaki Win for Enjoy Simple English.
毎週月曜日は、オリジナルの「Short Stories」
今日は「The Main Character、主役」
『オズの魔法使い 』”The Wizard of Oz” で、役を演じる娘のために衣装を準備中のママ。
でもどうも何かが違うようです。
その「何か」が何なのか、しっかり聞いていきましょう。
ちなみに、”tin man” のことは「ブリキの木こり」
そして、”scarecrow” は「かかし」のことを言います。
それでは、Here’s today’s story.
The Main Character -主役-
今回の会話文は、関係詞の使用も少なく1文も短いため、スラッシュリーディング訳は行っておりませんことご了承くださいませ。
Husband: ねえ、僕のピンクのネクタイ見た?
カナの幼稚園の劇に着けていこうと思ってたんだけど。
Wife: 見たわよ、ソファの上で。
Husband: ああ、ほんとだ。
ところで、何してるの?
Wife: 劇の準備をしているの。
Husband: 君が準備してるの?どうして?
Wife: 親もみんな、学校の劇を手伝うのよ、最近は。
Husband: そうなんだ。でも衣装を作っているの?
Wife: そうよ。
Husband: 大きいね。それカナの?
Wife: そんなところね。
Husband: 子供たちは『オズの魔法使い』の劇をするんだよね?
どの役をカナはやるの?
Wife: カナが話してないの?ドロシーよ。
Husband: 本当に?主役をやるの?それはすごいね。
あっ、だから君は先生たちを手伝ってるんだね。
Wife: カナがドロシーだから手伝ってるんじゃないわよ!
先生たちは色々と忙しいから、私たちが手伝いを進んで引き受けてるの。
親たちが集まって…
Husband: 分かった、分かった。
カナが主役を演じると知って、すごくワクワクするよ。
舞台に立つのを見るのが待ちきれないな。
でもちょっと待って。1着のドレスにしては生地が多いね。
Wife: ドロシーは7人いるの。
Husband: ドロシーが7人?意味が分からない。どうして7人のヒロインがいるの?
Wife: えっと、7人の女の子が、交代でドロシーを演じるの。
Husband: どうして?
Wife: うーん、いくつか問題があったんだと思うわ。
ほら、多くの親が自分の子供にドロシーをやらせたかったから。
Husband: うわー。すごく混乱させる物語になりそうだね、ドロシーが7人いると。
Wife: まあ、先生たちは、子供たちも親たちも両方が満足するようにしたいのよ。
Husband: 俺たちの時代とは本当に違うね。でも分かるよ。
小さい頃、俺はいつもセリフのない役だったんだ、木とか犬とか。
俺はいやだと思わなかったけど、親が一度そのことに怒ったよ。
学校の劇を見る意欲を下げるって言ってね。
Wife: でしょ?それを私が言ってるの。
だから、悪い思い出を作る代わりに、先生たちはみんなに良い思い出を作ることにしたのよ。
Husband: 他の役はどうなの?
Wife: 同じよ。
Husband: つまり…
Wife: ライオンが7人、ブリキの木こりが8人、かかしが5人よ。
Husband: うわー。劇を見るのが待ちきれないな。
本当に…おもしろくなりそうだね!
Wife: 実際、かなり良いのよ。驚くと思うわ。
Husband: 君がそう言うなら。さて、手伝おうか?
Wife: 優しいのね。でも大丈夫よ。
Husband: だけど手伝いたいんだ。
Wife: じゃあ、あそこにある台本を持ってきて、セリフ(の練習)を手伝ってくれる?
Husband: もちろん!
えっと…セリフの練習をするってどういう意味?
カナは寝てるよ。
Wife: 私と一緒にセリフの練習をしてほしいの。私も劇に出るのよ。
Husband: 何だって?
Wife: 子供たちが悪役をやりたがらなかったの。
だから先生たちが親に頼んだのよ、劇に出てほしいって。
Husband: そうなんだ。
でも他の親もやるんだよね?
悪役を交代で演じるんでしょ。
Wife: 違うの、私だけ。
Husband: どの役をやるの?
Wife: オズの魔法使いよ。
Husband: 君が最も重要な役じゃないか!
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
主役が7人!
ちょっと僕も見てみたいですねー。
で、あの、今回で僕初めて知ったんですけれども、”scarecrow” って「かかし」のことを言うじゃないですか。
“scare” ってのは「怖がらせる」
“crow” 「からす」
からすを怖がらせる!とてもシンプル!
See you tomorrow!