NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年12月29日(日)に放送された年末特番
メイド・イン・ジャパン物語
「Canned Bread -缶入りパン-」
番組内容をざっとまとめました。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Welcome to Enjoy Simple English.
こんにちは。森崎ウィンです。
毎日、ラジオ第2放送で、さまざまな英語のストーリーをお伝えしているこの番組。
私はナビゲーターを務めています。
今日と明日は『メイド・イン・ジャパン物語』と題して、世界に誇る日本製品の開発物語を20分のスペシャル版でお伝えします。
今日ご紹介するのは、長期保存できる、缶に入ったパンです。
開発までのストーリーを英語で一緒に聞いていきましょう。
Canned Bread -缶入りパン-
2024年5月8日に放送された『缶入りパン』が放送されました。
本ブログ内で和訳しております。よろしければご利用ください。
開発者インタビュー
開発者『パン・アキモト』の秋元義彦さんに、スタジオでインタビュー
缶入りパンは人気
- 防災備蓄食品
- 缶を開けるとふわふわで柔らかいパンが食べられる
- 現在は、企業・自治体・学校などで備蓄
- 年間100万缶以上を製造
最近はおもしろグッズとしても売れている
オリジナルラベルを制作して提供している
- 結婚式の引出物
- 卒業式の記念品
来年の僕の誕生日、お願いしていいですか?
備蓄にならない備蓄食
- お客様が缶を開けて、食べてびっくりする様子がうれしい
- 普段から食べれるパン
- 当社は備蓄食屋ではなくパン屋、だからおいしいパンでないとだめ
- 被災者の感想:非常時は緊張で気が張っているから甘いものはホッとする
開発のきっかけは阪神淡路大震災
- 自社で焼いたパンを約2,000食送った
- 一度に配布されなかった
- 4日後にカビが生えた
- いいパンを作るのはあなたの使命ではないのか?と言われた
- 被災地では日持ちするものが必要だった
開発期間はたった1年
すごいスピード感ですよね。
- 一生懸命な時は(夢中で時間を)忘れる
- 試行錯誤を重ねた
- 最終的に使った紙は、和紙の特徴を持った火に強い外国製
最初は売れなかった
Akimoto-san, when your canned bread first went on sale, did it sell well?
発売当初は全然売れなかった。
2004年新潟県中越地震時、災害対策本部からのテレビ中継で、山積みになった商品が映った。それを機に注文がくるようになった。
救缶鳥プロジェクト
食品廃棄を減らす仕組み
- 賞味期限が切れる前に企業から商品を回収
- NGO経由で被災地や食糧難の地域に無償で提供
- これまで19の国や地域に70万食以上提供
「救缶鳥」の名前の由来:救う缶が世界を飛んでいく
人の役に立ちたいと思っている人へのアドバイス
何かやろうとする時に「できないかもしれない」ではなく、「できるかもしれない」と仮説を立てることが大切だと思っている。
一気に100点満点のことはできないかもしれないが、”step by step”.
そのためには期限を決めること。
〇年後にこうしておかなければいけないと仮説を立て、日付を決めてやっていくと大きな結果につながる。
夢の実現には大事なこと。
ちなみに、芸能界だとどうすれば?
1年後の仕事を選べなかったりするんですが…
仕事は作るもの。風を待っているのではなく、自分で風を起こす。
ダニエル先生 英語解説
『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』の番組監修者 Daniel Stewartさんの英語解説
mold:カビ
“mold” is something that grows on food when it’s left in warm slightly wet places.
訳:”mold”は、食品を、暖かくて少し湿った場所に置いておくと生えるものです。
mission:使命
a mission is like a goal on life, something that you want to achieve.
訳:”mission”とは、人生における目標、達成したいことのようなものです。
救缶鳥に書く英語メッセージ例
救缶鳥に貼ってあるラベルに、手書きメッセージが書ける。
It’s a great idea. People can feel the warmth.
(素晴らしいアイデアですね。温かみを感じることができます。)
被災者へ送るメッセージ例
- Don’t give up.
- Things are going to get better.
- Our thoughts are with you.
試食コーナー
スタジオで秋元さんの缶入りパンを試食
味は3種類
- Blueberry(ブルーベリー)
- Orange(オレンジ)
- Strawberry(ストロベリー)
Strawberry味の缶入りパンを食べた感想。
It’s really nice.
“soft” 以外で缶入りパンの感想を表現するなら、
- fluffy:ふわふわ
- airy:(空気を含んで)軽い
- moist:(水分を含んで)しっとり
毎朝食べたい。キャンプ行った時に食べますね。
今朝焼いたんじゃないかなと疑ってしまうぐらいのふわふわ感。
エンディングトーク
さて、今日のエンジョイ・シンプル・イングリッシュの特別編はですね、秋元義彦さんをお招きして、長期保存できる缶入りパンの開発物語をお届けしました。
秋元さん、本日はお越しいただきありがとうございました。最後に言い残したことはありますか?
Let’s work together to reduce food waste.
まさに、食品ロスを一緒にがんばって減らしていきましょう、っていう。
ほんとに思います。僕もがんばります。
ダニエル先生もありがとうございました。
Thank you. I just want to say that Akimoto-san has helped people all around the world. He is a hero.
秋元さんは世界中の人々を助けている。彼がヒーローだと、おっしゃっています。
私たちはまだまだやることがたくさんあります。でも諦めないで、がんばります。
ありがとうございます。
今日の英語ストーリーは、Enjoy Simple Englishの番組テキスト、2024年11月号でも紹介しています。
また、今日の放送は聞き逃し配信でもお聞きいただけます。
次回は、世界で認められた日本生まれの『化粧筆』についてお伝えします。
放送は明日(2024年12月30日)、FMで午後5時40分からです。
どうぞお楽しみに。
See you next time.