NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年7月30日(水)放送分
アメージング・ストーリー
『A 400-Year-Old Treasure』
400年前の財宝を探せ
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週水曜日は、2023年度に放送した「Amazing Stories」
今回の話は「A 400-Year-Old Treasure」です。
400年前に海に沈んだ財宝の数々、その1つのエメラルドがある人の手に渡り、その後、意外な形で注目されることとなりました。
それでは、聞いてみましょう。
A 400-Year-Old Treasure – 400年前の財宝を探せ
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
2022年12月、オークションがあった / ニューヨークで / そして / エメラルドの指輪が / 売られた / 120万ドルで。
それは / ただの / シンプルな指輪である、しかし / その緑の石は持っている / とても興味深い物語を / その後ろに。
知りましょう / なぜ / このエメラルドが / それほど特別なのか。
その物語は / 始まる / 1622年に。
グループが / 28のスペイン船の / 出発した / キューバ島を / スペインへ行くために。
船の1つは / 呼ばれていた / ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ / または / アトーチャと。
それは運んでいた / 40トンの金と銀、そして / 30kg以上のエメラルドを。
しかしながら、たった1日後 / 航海の / 船団は捕まえられた / ハリケーンに。
アトーチャ号は襲われた / 激しく / そして / 沈んだ / 近くに / 今日知られている場所の / フロリダとして。
スペイン政府は送った / 人々を / 探すために / 船の財宝を。
しかし / これは失敗だった / なぜなら / 別のハリケーンが襲ったから / 同じ地域を / そして / さらに難しくさせたから / 見つけることを。
360年以上、誰も見つけることができなかった / その船を。
1969年、トレジャーハンターチームが / ある男によって率いられた / メル・フィッシャーという名の / 始めた / 探すことを / アトーチャ号とその財宝を。
探すことは / 古い、沈没船を / 高額だ、そこで / メルは頼んだ / 裕福な人々に / 助けることを / 彼がそのプロジェクトを払えるように。
メルと彼のチームは / 探した / その船を / 15年以上。
ついに、1985年、彼(メル)は公表した / アトーチャ号が発見されたと。
チームは持ち帰ることができた / 4億ドルの価値がある / コイン、宝石類、そして他の貴重な品々を / 海底から。
ある男が / フランク・パデューという名の / 受け取った / これらの品の多くを / なぜなら / 彼が与えていたから / お金を / このプロジェクトを支援するために。
フランクは与えた / ほとんどの品々を / 博物館に / しかし / 持っていた / 1枚の金貨と / 1つのエメラルドを。
後に、フランクは作った / ある指輪を / そのエメラルドで。
その後 / 彼は与えた / その指輪を / 彼の婚約者ミッツィに、彼らが婚約した時。
ミッツィは身につけた / そのエメラルドの指輪を / 毎日 / 彼女の夫フランクが亡くなるまで / 2005年に。
ミッツィは / 81歳だった / 2022年に / 決めた / 売ることを / その指輪を / 旅行の後 / ウクライナへの。
ミッツィは感じる / とても大事だと / 人々を助けることが、だから / 彼女が見た時 / 多くの人々を / 困難を経験している / 戦争で、彼女はしたかった / 何かを。
彼女は思った、
「もしかしたら / 私は使うことができるかもしれない / 私の指輪を / お金を集めるために / そして / 人々に伝えられるかもしれない / 悲惨な状況について / ウクライナの。」
オークションで、人々は思った / その指輪が売れるだろうと / 約6万ドルの値段で、しかし / それは売れた / 100万ドル以上の値段で。
ミッツィは計画している / 働くことを / 非営利団体と一緒に / 建てるために / 避難所を / 難民たちを助ける / ウクライナから逃げている。
1600年代、一隻の船とその財宝が / 沈んだ / 海の底へ。
今、400年以上の後、1つのエメラルドが / その船で見つけられた / 助けていく / 人々がより良い生活をするために。
(主語:an emerald which was found on that ship)
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
2022年12月、ニューヨークでオークションがあり、あるエメラルドの指輪が120万ドルで売られた。それはただのシンプルな指輪である。だが、その緑の石には、背景にとても興味深い物語があるのだ。なぜこのエメラルドがそれほど特別なのか、見ていくこととしよう。
その物語は1622年に始まる。28隻のスペイン船のグループが、スペインへ行くためキューバ島を出発した。その中の一隻が「ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ」、または「アトーチャ」と呼ばれていた。アトーチャ号は、40トンの金と銀、そして30kg以上のエメラルドを運んでいた。
しかし、航海からたったの1日後、船団はハリケーンに捕まった。アトーチャ号は激しく襲われ沈没した。場所は、現在フロリダとして知られる所の近くである。
スペイン政府は、船の財宝を探すために人を送ったが、失敗した。なぜなら、別のハリケーンが同じ地域を襲い、捜索がさらに困難になったからである。
360年以上、誰もその船を見つけることができなかった。
1969年、メル・フィッシャーという男が率いるトレジャーハンターチームが、アトーチャ号とその財宝を探し始めた。古い沈没船の捜索は高額だ、そこで、メルは裕福な人々に、プロジェクト費用の支払援助を依頼した。
メルと彼のチームは、15年以上、その船を探した。ついに1985年、メルはアトーチャ号が発見されたと公表した。チームは、4億ドルの価値があるコイン、宝石類、その他の貴重な品々を、海底から持ち帰ることができた。
フランク・パデューという男は、これらの品の多くを受け取った、なぜなら彼が、このプロジェクトを支援するためにお金を渡していたからである。フランクはほとんどの品を博物館に贈ったが、金貨1枚とエメラルド1つは残しておいた。後に、フランクはそのエメラルドで指輪を作った。そして、その指輪を婚約者のミッツィに贈った、婚約した際に。
ミッツィは、夫フランクが2005年に亡くなるまで、毎日そのエメラルドの指輪を身につけていた。2022年、81歳だったミッツィは、ウクライナへの旅行の後、指輪を売る決心をした。
ミッツィは、人々を助けることがとても大切だと感じていたので、戦争で多くの人が困難を経験しているのを見て、何かしたいと思った。
彼女は思った。
「もしかすると、資金を集めるために指輪を使って、ウクライナの悲惨な状況を人々に伝えられるかもしれない。」
オークションで、皆はその指輪が約6万ドルで売れるだろうと思っていた、だが100万ドル以上で売れた。
ミッツィは、ウクライナから逃れてきた難民を助ける避難所を建設するため、非営利団体と取り組む計画だ。
1600年代、一隻の船と財宝が海の底に沈んだ。400年以上経った今、その船で見つかった1つのエメラルドが、人々がより良い生活を送るための助けとなっていくのである。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
ミッツィさん、ほんとに素晴らしい。
戦争で苦しむウクライナの人々を助けるためっていう、そういう想いも乗っかってるからきっと、予想を大きく超える120万ドルで落札されたんですよ。
それにしても、120万ドルって!Wow!
参考リンク
120万ドルで落札されたエメラルドの写真です。
当時のレートで、約1億6,000万円だそうです。