NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年9月9日(火)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
『Sauna』サウナ
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 巻末のword listの訳を使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週火曜日は、オリジナルのショートストーリーをお届けします。
今日は「Sauna」です。
大きな取引のチャンスを失って、イライラしている上司の三上が、部下の木村を連れて、サウナにやってきます。
話を聞いていると、きっとサウナに入りたくなりますよ。
ストーリーの中の、
“sweat” は「汗」
“pour” は「かける」のことです。
それでは、聞いてみましょう!
Sauna – サウナ
月曜と火曜は、直訳と意訳の間ぐらいの和訳1パターンです。
Mikami:
あー!本当に腹が立つ!
あの大企業が、俺たちの新製品に興味を持ってくれたのに!
誰かがそのメールをごみ箱フォルダに入れて、俺たちは大事な機会を逃してしまった!
Kimura:
すみません、三上先輩。
Mikami:
いや、木村が謝る必要ないよ。
Kimura:
でも…
Mikami:
俺がメールをチェックしてなかったんだ。
それは俺の仕事だ、チームリーダーとしての。
俺の失敗から学んで、絶対に同じ失敗をしないようにしてくれ。
Kimura:
あの…
Mikami:
もうこれに関しては何もできない。
だから俺たちはサウナにいるんだ。
Kimura:
聞こうとしてました。
どうしてサウナなんですか?
Mikami:
気分を晴らすには一番の方法だ。
木村は、前にサウナへ来たことはないのか?
Kimura:
何度かあります。
三上先輩はどうですか?
Mikami:
俺はプロだ。
Kimura:
本当ですか?
Mikami:
俺は、何よりサウナが大好きなんだ。
日本の有名なサウナは全部行ったし、本物を体験するためにフィンランドへ行ったことがある。
Kimura:
すごい。オーロラは見ましたか?
Mikami:
いや、空が見えないんだ、サウナの中にいる時は。
Kimura:
わあ、本当にサウナが大好きなんですね。
Mikami:
そうだ。
それに今日の終わりには、木村も好きになる。
俺が、サウナについて全部教えてやる。
Kimura:
わかりました、先輩がそう言うなら。
Mikami:
始めよう。
じゃあ、水を飲んだ後、体を洗う必要がある。
Kimura:
もちろんです。
Mikami:
さあ、入る準備ができた!
Kimura:
ふう、熱いな!
どれくらい中にいるんですか?
Mikami:
10分くらいだ。
でも、出ていいぞ、もう無理だと思ったら。
あ、あと、木村用のサウナハットがある。
頭を涼しく保ってくれる。
Kimura:
ありがとうございます。
Mikami:
俺は君の上の段に座る。上の方が熱いんだ。
それに、俺はサウナが熱いのが好きなんだ。
*****
Kimura:
たくさん汗をかいてます!
今から、水風呂に入るんですよね?
Mikami:
違う違う。
先に体に水をかけて、汗を流す必要がある。
Kimura:
あ、そうですね、マナーですね。
Mikami:
さあ、水風呂の時間だ!
Kimura:
あー!すごく冷たい!でも、本当に気持ちいい。
Mikami:
2分くらい入る。
そのあと、水を飲んでから外で座って休む。
それから、この全体の流れを繰り返す!
Kimura:
分かりました、三上教授!
*****
Mikami:
気分はどうだ?
Kimura:
おー!気持ちいいです。
今は分かります、どうしてみんなサウナに行くのが好きなのか。
心がすっかりスッキリしました。
Mikami:
木村が分かってくれて嬉しいよ。
忘れさせてくれるんだ、怒っていたこと全部。
Kimura:
本当ですか?
Mikami:
ああ。
Kimura:
本当に本当ですか?
Mikami:
ああ。
Kimura:
じゃあ、言わなきゃいけないことがあります。
あれは僕でした。
僕があの大事なメールをごみ箱フォルダに入れました。
Mikami:
何だって?!
Kimura:
すみません。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
サウナを出て、ふたりともリフレッシュしたところで、木村さんの最後の告白、聞きました?
重要なメールを、ごみ箱のフォルダに入れてしまったのは、木村さんだった、という(笑)
最後の木村さんの、
“I’m sorry.”
が最高でした!
See you tomorrow!