NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年4月4日(木)放送分
古典が語る西洋の知恵
「The Fox and the Grapes -きつねとぶどう-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
(2024年10月の再放送時に追記します)
The Fox and the Grapes -きつねとぶどう-
それは美しい、暖かい日でした。キツネは道を歩き、午後を楽しんでいました。
すると、大きな緑のブドウの木(ぶどうのつる)が見えました、大きな紫色のブドウが実っている。
キツネは思いました。
キツネ:うーん、このブドウは食べごろに見える。1つ食べたいな。美味しいに決まってる!とても大きくてジューシーそう!
キツネは長い間そのブドウを見ていました。心の中では、すでにブドウを食べていました。
しかし問題がありました。ブドウは彼の頭のはるか上にありました。彼はブドウに手が届きませんでした。
彼は少しの間、考えました。そして、キツネは良いアイデアを思いつきました。
キツネ:分かったぞ。僕は跳べるんだ。なぜ先にそれを考えつかなかったのだろう?僕は跳ぶしかない、そうしたら、ブドウを食べることができるぞ!
そして、キツネは飛び跳ね始めました、ブドウを手に入れるために。
ですがキツネはブドウに触れることができませんでした。とうとう、キツネはとても疲れて座りました、休憩するために。
彼は再び考え始めました。彼は諦めたくありませんでした。彼はとてもブドウを食べたかったのです。
キツネ:よし、分かったぞ。走ってから跳ぶことにしよう。跳ぶ前に走れば、もっと高く跳べる!僕はとても賢いなあ!さあ、行くぞ!
キツネは少し道の向こうに引き返し、走る準備をしました。
彼は思いました。
キツネ:僕ならできる。ブドウを食べたいんだ!いち、にの、さん!
キツネはブドウまで駆け上がり、できるだけ高く跳びました。彼は空中を飛びましたが、まだブドウに触れることすらできませんでした。
キツネ:惜しかった。もう少しだったのに。次こそ絶対にできる。
(直訳:僕はとても近かった。ほとんど手に入れた。次はできることが分かっている)
キツネは何度も何度も試みました。でも毎回、彼はぶどうに手が届きませんでした。キツネは座りました。彼はとても疲れていました、何度も跳んだから。
キツネ:僕はもう跳べない。僕の中に残っている力はもうないよ。
疲れたキツネははるか上にあるブドウを見上げました。彼はとても食べたかったのですが、ブドウはとにかく高すぎる(場所にありました)。
そこでキツネは違う方に考え始めました。彼は思いました。
キツネ:僕は愚か者だ、あのブドウは甘くない。酸っぱいに違いない。見てごらんよ。紫色が強すぎる。それに大きすぎる。くそっ、僕は大バカ者だ、酸っぱいブドウのために跳び跳ねていたなんて。
キツネはブドウの木から歩き去りました、怒った表情で。
得られないものを憎むのは簡単だ。
人間には、達成できない目標、手に入れることが難しいものに対して、憎しみを抱きやすい心理的傾向がある。
[教訓]手に入れられないものを嫌うのではなく、それを目指して努力することが大切。
ことわざでは「酸っぱい蒲萄」
英語の表現と違って”負け惜しみ”や”言い訳”の意味が強い
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
(2024年10月の再放送時に追記します)