NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年4月22日(月)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
「The person I Admire -尊敬する人-」
全文和訳してみました。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Hello everyone!
Welcome back to Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週月曜日は、オリジナルのショートストーリーをお伝えします。
今日は「The person I Admire、尊敬する人」
カメラマンを目指すタクミは、日々失敗ばかりで自信を失くしている時、高校時代の後輩と偶然の再会をします。
それでは早速聞いてみましょう。
Here’s today’s story.
The person I Admire -尊敬する人-
カメラマン:ああ…ああっ!うっ! (転ぶ)
タクミ:すみません!大丈夫ですか?
カメラマン:膝が…痛い!なぜそのケーブルを動かさなかったんだ?それはアシスタントカメラマンとしての仕事だろ!
監督:カット、カット!
カメラマン:すみません、監督。彼は新人なんです。
監督:気にしないで、私たちはみんなミスをします。でも、声を少し小さくしてもらえますか?我々はアイドルグループのミュージックビデオを撮影しています。だから円滑に進めたいんです…
カメラマン:あ、もちろんです。申し訳ありません。
監督:じゃあ、休憩しましょう。僕がおやつを買ってきて廊下に置いています。ご自由に召し上がってください。
*******
カメラマン:タクミ、お前のせいでオレが監督に怒られたじゃないか!
タクミ:申し訳ありません。
カメラマン:オレがトイレに行ってる間に、必ず全てのケーブルを片付けておくんだ、いいな?
タクミ:もちろんです。(ため息)
ユリ:そんなに悲しそうにする必要はないですよ。
タクミ:え?
ユリ:私たちはたくさん間違えますし、ダンスコーチは毎回すごく怒ります。でも大事なのは、私たちが上達していくことです。
タクミ:そうですよね…
ユリ:タクミ先輩、私がユリだってまだ気づきませんか?
タクミ:え?
ユリ:私です、ユリ。
タクミ:もちろん、ユリさんだと分かっていますよ。日本中の誰もがユリさんを知っています。あなたは最も人気のあるアイドルグループの歌手ですから…
ユリ:そうじゃなくて、ユリです、私たちの高校のサッカー部のマネージャーの。
タクミ:僕たちの高校…え!君があのユリちゃん?本当に?
ユリ:やっと気づいてくれましたね!お久しぶりです、先輩。
タクミ:信じられないな!えー!だって、君はいつも静かで、全然社交的じゃなかった。反応も遅かったし…
ユリ:先輩!
タクミ:あっごめん。意地悪なつもりじゃなかったんだ。
ユリ:大丈夫です。私は静かでのろかったから。
タクミ:えーすごいね!チームの誰も、君があのユリちゃんだって、きっと気づいてないだろうな。
ユリ:それで、カメラマンになりたいんですか、先輩?
タクミ:僕?うん、まあ…
ユリ:きっと世界一のカメラマンになれると思います!
タクミ:どうかな。上司にいつも怒られて、自信をなくしているんだ。多分、僕には向いてないんだ。
ユリ:そんなこと言わないでください!私たちの弱小チームを全国大会へ導いたとき、先輩が言ったことを覚えてますか?
タクミ:ううん…
ユリ:「不可能はない!」って言ったんです。私も夢を追いかけることができたんです、先輩の言葉を信じたから。
タクミ:ああ…
カメラマン:タクミ!バカみたいに、なんでまだそこに立ってるんだ?ケーブルがまだ出てるぞ!片付けるように言っただろ!
タクミ:申し訳ございません!すぐにやります!
カメラマン:お前は何をするにも遅いな!
ユリ:そんな風に彼に話さないで!
カメラマン:何だって?
タクミ:ユリちゃん、そんなことしなくていい…
ユリ:タクミ先輩は遅くなんかありません。おそらく彼は毎日成長しています!先輩が毎日全力を尽くしていることを、私は知っています。先輩はすぐにあなたよりも上手になるでしょう、そしてあなたのようにケーブルにつまずいて転ぶこともないでしょう。
タクミ:ユリちゃん!
ユリ:ただあなたが怒っているというだけで、私が最も尊敬する人を怒鳴らないと約束してください。
カメラマン:ええ…わかりました。約束します。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
実は僕もね、あの、昨日、劇的な再会をしたんですよ。
12年前にお世話になったドラムの先生に偶然出会ったっていうことで、すごく、あのー、縁を感じました。
今日のポイント「outgoing」
性格のことを言うときにこう言うんですけれども、「社交的」とかのときに使いますね。
He’s really outgoing. 彼はすごく社交的
ふふ…(笑)
それでは、See you tomorrow!
ウィンさんがドラムの先生に偶然会ったお話は、こちらのインタビュー記事でご覧いただけます。