2025年9月28日(日)、英検準1級 S-CBTを受験してきました。人生で2度目(中学生以来)ですが、ほぼ初受験です。
これ、試験翌日に書いています。受験したてのホヤホヤの正直な感想をお届けします。
この記事は、氷河期世代が40歳を過ぎてやり直し英語に取り組み、できる範囲でがんばった社会人女性の受験レポです。
合否やスコアが、入試や就職活動に直結する学生さんの参考にはならないと思いますが、「大人の受験」のリアルな失敗談が、どなたかの参考になれば嬉しいです。
なぜ私が英検準1級に挑んだか
「前置きいらないから早く試験のこと教えて」という方は、下へスクロールして先へお進みください。

受験の動機
やり直し英語を始めて9年目ですが、本格的に勉強が軌道にのったのは、5年前のカランメソッドの受講からでした。その頃は、旅行で困らない程度の英会話を目標にしていました。
TOEIC IPは仕事で定期的に受験しますが、学習の成果が自然と数字に表れればいいなと思っていたので、あえて受験対策をせずに受けていました。英検は全く受ける気がなかったです。
4年間で、カランメソッドやREMSのコースを完走し、当初の目標の「ちょっとした英会話」ができるようになり、TOEIC IPも915点を取得してしまいました。TOEIC Bridge SWという試験も受けてみたら、初受験で満点を取ってしまいました。
自慢に聞こえるかもしれませんし、本人も結果には満足しています。が、成績と自分が感じている英語力とのギャップ…。
これが英語沼なんですが、どこまで行っても満足する日は来ません(笑)
前置きがめちゃくちゃ長くなりましたが、次の山に登ろうとして選んだのが、嫌な予感しかしない英検準1級でした。
合格する決意
英検準1級の受験を決めたのは、2024年12月です。REMSが終わった時でした。
英検公式サイトを見ると、英検S-CBT方式の準1級の受験料は、10,600円。
「えー!ライブ1回分!絶対合格する!」
英検に人生を賭けているわけでもない大人の私が、英検に真剣に向き合う理由としては十分です。
「お金と時間を無駄にしない」
1年後の合格を目指すことにしました。
約9ヶ月間の勉強内容が不十分
一発合格を目指そうと気合いはありましたが、スタート時点ではおそらく2級合格のレベルだったかと。準1級を受験するレベルには至っていなかったため、ゆっくり階段を上り始めました。
【2025年前半】
英検2級レベルから準1級レベルへ徐々に上げていく期間にしました。独学が苦手なので、受講中のオンライン英会話 QQEnglishでスピーキング対策をメインにしていました。
大阪関西万博2025もありましたので、通期パス持ちエンジョイ勢として、目一杯遊びました笑。夏から万博が混むのは予想していたので、通うのは6月末で終え、以降はお目当てのイベントにちょこちょこ行くだけにしました。何の話してんの?話がズレました。すみません笑
【2025年7月~9月末】
万博通いを終えた2025年7月から本格的な受験体制に入りました。単語、ライティングをメインに、苦手な独学も私なりにがんばりました。
2024年の問題リニューアルで加わったライティングの要約問題は、やり方がわからず後回しにしました。
受験日は9月末、申し込みは8月
年内に合格を目指していたため、他のスケジュールや気候などを考慮し、9月末に受験することにしました。
英検公式サイトを見ると、受験申し込みが2ヶ月前から。
心の準備ができてから申し込むというわけにも行かず、ライブ1回分の10,600円を支払いました笑
受験2週間前に焦る
先に過去問に目を通してなかったのを、受験の2週間前に後悔しました。今さらです。
この時に初めて、準1級の過去問演習をし、リーディングとリスニング問題を解きました。
「全然意味わからへん。単語むずすぎる。文法も英会話的なやつじゃない。TOEICよりクセ強い。」
英検の問題は論文なのか…。知らんかったんかい!
英語の論文とは無縁でしたので、その難しさを受験2週間前に知ります。手遅れを痛感しました。
後回しにしていた要約問題も、直前にやってみて、急にできるはずもなく。
すべてに絶望です。

受験前日に開き直り
でも最後、それなりにあがくだけあがきました。そして、焦れば焦るほど空回りし、プレッシャーに弱いのでメンタルも落ち込み、受験をやめようかと思いました。
ですが、オンライン英会話 QQEnglishの先生方が、励ましてくれました。レッスン中の出来は散々だったのですが、その中でも出来ている内容を拾って目一杯褒め倒し、「You can do it! Trust yourself! I’m proud of you!」とドラマのような言葉をたくさんかけてくれました。
先生方の丁寧で誠実な指導と、優しいポジティブな評価がなければ、本当に心が折れていたと思います。
で、受験前日に開き直りました。合格するかはさておき、ここまで勉強したことしか本番では出ないし、9ヶ月前よりは確実に成長しているし、そのベストの状態を英検で測るとどれぐらいになるのか見ることにしよう、と思いました。
受験前日に、合格というプレッシャーから解き放たれ、当日を迎えました。
英検S-CBT 受験会場レポート
お待たせしました。ここから本題の、本番当日の受験レポートです。
S-CBT会場の様子や雰囲気などから、始めたいと思います。
ただし、日本英語検定協会がネタバレを禁止していますので、お話できる範囲でお伝えしていきます。

受付時
試験会場に入る前に、受付をします。
本人確認や持ち物チェックなど、厳重に厳格に行われます。
スタッフさんがとても親切で丁寧でした。ホテルのフロントさん?というぐらい素晴らしい接客。試験前の緊張感を和らげてくれました。
S-CBT試験は自分で会場が選べるので、次回もこちらで受験したいと思いました。
受験者の年齢層
おそらく私以外は全員、学生さんだと思います。男女ともに、黒髪すっぴんの方ばかりでしたので、高校生かなと。
その中に、フルメイクの親世代がひとり…
あと、服装を間違えました。万博期間中なので、赤と青のミャクミャクカラーが街に溢れてまして、私も万博用に赤青コーデを持っています。英検なので、ロゴに合わせて赤白コーデで行きました。英検会場で場違いな女がひとり…
会場の雰囲気
静かでした。とっても静かでした。友達同士で来てる人もおらず、スタッフさん以外との会話はありません。
学生さんは、学校で手順や要領などを教わってきてるのかな。受付から試験終了まで、ごちゃごちゃしたりも一切なかったです。
試験中もシーンとしてて、とても集中できました。大人が集う試験会場だと、咳や変な音?を立てる人がいたりする、いわゆる席ガチャのハズレがありますが、今回は当たり中の当たりでした。
試験開始直前の気持ち
学生さんたちはギリギリまで、単語帳やノートなどで勉強されていました。
私は静かに深呼吸。プレッシャーを前の日に捨てたので、緊張はありませんでした。
学生の受験者さんは、この結果を持って大学入試に臨まれると思うので、彼らの邪魔をしないでおこうという気持ちだけでした。すでに派手な服と存在だけで申し訳ない気持ちでしたので、できるだけ目立たないよう、静かにしていることだけを心がけました。
各セクションの体験と反省点
英検S-CBTでは、休憩を1度も挟まず、以下の順序で4技能の試験が一気に行われます。
- スピーキング (話す)
- リスニング (聞く)
- リーディング (読む)
- ライティング (書く)
スピーキング:ベストは尽くせた
英検公式のスピーキングテスト操作方法の動画です。
受験対策の中で、一番時間を割いたのがスピーキングテストでした。
試験前はどんどん自信を失っていきましたが、練習のおかげで最低限は話せたと満足です。
ただ、やはり初めて見る画面です。上の動画ではカットされていて映っていない画面もありました。戸惑う瞬間もあり、録音がどこまでされているのか分かりません。
あと、学生さんのスピーキングがお上手だこと!今の学生が求められているレベルに驚きました。
リスニング:何を言うてんの?
過去問演習の時からお手上げだったPart 2の長文リスニングで、語彙不足と勉強不足をまた思い知らされました。途中でため息が出そうになりましたが、音を出さないよう飲み込みました。
ヘッドセット着用で音量調整もでき、集中できました。ただ、リスニング問題でも画面操作を間違えた気がするような、しないような。
リーディング:読むのは速いが意味わからん
とにかく語彙不足。
自信をもって答えられた問題と、勘が半々ぐらいです。自信をもって答えた問題も正解しているとは限らないので、まあ結果はそこそこでしょう。
でも、読むのは速いんですよね…
「この単語の意味は何?」と思いながらも、最後まで解き終わって時間が余るほど。TOEICに必要な速読力は身についているみたいです。
ライティング:語数は問題なし、レベルは2級
要約も意見問題も、事前に決めていた型通りに最後まで書き切ることができました。
ざっと書いた状態でも語数は指定通りで、どれぐらい話したり書くと適切な量になるかという、体感スキルは身についているようです。
語数指定はクリアしたものの、語彙や文法が準1級で求められる基準には達しておらず、2級レベルだと自己評価しています。精進します!
S-CBTは、ライティングの回答方式を申し込み時に選べます。筆記かタイピングの2択です。
私はタイピングを選びましたが、学生さんは手書きが多かったようです。タイピング音は抑えるように静かに打ちました。
時間配分:余裕で終わって時間前に退出
リーディング(R)とライティング(W)は、合わせて90分ですが、時間が足りないことはありませんでした。
私の時間配分は、以下のような感じでした。
私の目安 | 私の本番 | |
---|---|---|
R Part 1 短文穴埋め | 10分 | 8分 |
R Part 2 長文穴埋め | 15分 | 14分 |
R Part 3 長文読解 | 20分 | 18分 |
W Part 1 要約 | 20分 | 20分 |
W Part 2 意見作文 | 20分 | 20分 |
見直し | 5分 | 10分 |
ライティングは念入りにチェックしましたが、リーディングは見直しせず、終了3分前に退出しました。
5分前ぐらいから、退出する方がちらほらいらっしゃいました。みんなそーっと部屋を出ていました。
私の事前対策と効果
不合格前提で感想を書いてる人の対策ですが、ご紹介します。
独学苦手の味方「つきっきり英検準1級」
過去問演習への橋渡しとして、独学教材で一番よかったのは「つきっきり英検準1級」です。
級は違いますが、「つきっきり英検準2級」のデモレッスン動画です。
実際の英検問題は、この本より難しいです。
初版が2021年なので、そんなに古い本ではないと思うのですが、もしかしたら英検の難易度が上がってるのかもしれないです。知らんけど。
そのため、この本だけで受験対策にはなりませんが、準1級の参考書を見たときに「無理」と思われたら、この本を挟むと階段を上るのが少し楽になります。
苦手なものから逃げるとこうなる
本当に独学が苦手なのと、単語暗記が不得意なため、受験対策に必須の下記2冊をしませんでした。単語帳は購入さえしていません。でもやるべきだと思います。反省しています。
唯一の救い!QQEnglish
オンライン英会話 QQEnglishは、唯一の救いでした。
英検対策テキストを40レッスン以上受講し、意見作成のコツを全て教わりました。これがライティング対策にも役立ちました。
本番を想定した練習は、レッスン中に汗だくになるほどの緊張感でしたが、そのおかげで本番は力むことなく、落ち着いて答えることができました。
英検対策テキスト以外のレッスンでも、講師へ英検受験勉強中であることを伝え、スピーキングを添削してもらいました。先生達の優しさが詰まった、とても贅沢なオーダーメイドレッスンだったと感謝しています。
QQEnglishの英検テキストレッスンの詳細は、こちらの記事でまとめています。
まとめ:初受験を終えての感想
ライブ1回分の受験料を無駄にしないよう、一発合格を狙っていましたが、こんな感じの1年でした。
S-CBT試験は、PC受験ですし、メモ用紙も持ち帰れないため、自己採点ができません。2時間以上の試験で大量の英語に触れますので、問題も少ししか覚えていません。
不合格の覚悟はできていますので、結果も気にしていません。
受験直後の正直な気持ち
当日、試験が終わった瞬間は「これが今の私。これ以上は無理。」と、今の実力を平常心で出せて満足でした。後悔もありません。
あと、2時間以上英語漬けの状態でも、疲れたり集中力が途切れることはありませんでした。5年前の私が25分の英会話レッスンでヘトヘトだったことを考えると、これだけでも大きな成長です。
会場を出た瞬間、お腹がグーっと鳴ったので、エネルギーは使ったみたいです。家に帰ってからのビールが最高においしかったです(笑)
次回の目標
結果は1ヶ月後ですが、奇跡で合格したとしても、しばらくは準1級の学習を続けます。
準1級の問題に「何を言うてんの?」とツッコミを入れることなく、余裕で合格できるレベルまでがんばります。
試験が不安な方へ
私は準備不足で、受験をやめようかと一瞬思いましたが、きちんと受験して良かったと思っています。本番でしか出会えない自分がいました。
不合格だったらどうしよう…という不安が先に立つかと思いますが、人生かかってる方を除き、不合格でも、また勉強して受験すればいいだけです。合格することだけを目的にせず、英語のレベルアップを目的にすれば、失敗も成功もありません。
英検の結果に人生がかかっている方は、こんなことにならないと思いますが、反面教師としてください。S-CBT方式は、会場にもよるとは思いますが、受験環境として私はおすすめです。良い結果となりますようお祈りいたします。
私の失敗談が、不安でいっぱいの英語学習者さんの参考になれば嬉しいです。(まだ結果出てないけど笑)
最後までお読みいただきありがとうございました。
カランメソッドやREMSが気になった方は、下記の記事をご覧くださいませ。