NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2025年4月9日(水)放送分
アメージング・ストーリー
『A Guitar Comes Home』
ギター、主のもとへ
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週水曜日は2023年度に放送した「Amazing Stories」をお届けします。
1977年に、カナダの有名アーティストのギターが盗まれ、それが40年以上経ってから、なんと日本で見つかったというお話です。
早速聞いてみましょう。
A Guitar Comes Home – ギター、主のもとへ
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
- 放送を聞きながら英語の語順で意味を取りたい場合
→ スラッシュリーディング訳をご覧ください - 物語の全体的内容を理解したい場合
→ 自然な日本語訳バージョンをご覧ください
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
1977年、有名なカナダのロック歌手は / ランディ・バックマンという名の / 彼のお気に入りのギターを盗まれた。
45年後、そのギターは返された / 彼のもとに / 日本で。
どのようにして彼は見つけたのか / 彼のギターを、そして / なぜそれ(ギター)はあったのか / 日本に?
さらに(詳しく)見ていきましょう / この驚くべき物語について。
1977年のある日、ランディがツアー中だったとき / 彼のバンドと、彼のギターは消えた / 彼のホテルから。
警察は見つけることができなかった / それ(ギター)を。
ランディはとても悲しかった。
「あのギターで、僕は書いた / たくさんの100万以上の数を売り上げた曲を。それはまるで魔法のギターだった。」
10代の時、彼は一生懸命働いた / そして / 400ドル貯めた / そのギターを買うために。
「当時、僕は稼いだ / 1週間に2ドル / 新聞配達で。」
毎回のショーの後、ランディのマネージャーは / いつも鍵をかけて保管した / ギターを。しかし / ある日、彼(マネージャー)は忘れた / 鍵をかけてそれ(ギター)を保管することを。
インタビューで、ランディはしばしば話した / 彼の盗まれたギターについて。
彼は買った / 300本以上のギターを / 同じ会社から、しかし / どれも良くはなかった / 彼の魔法のギターと同じほどには。
2020年、男性が / ウィリアム・ロングという名の / 聞いた / そのギターについて。
彼(ウィリアム)は大ファンだった / ランディの、だから / 彼(ウィリアム)は決めた / 探すことを / それ(ギター)を。
ランディのギターにはあった / いくつかの独特の木目が、そこで / ウィリアムは写真を探した / 同じタイプのギターの / インターネットで。
しばらくして、彼(ウィリアム)は見つけた / 同じ模様のギターを / 日本で。
ヴィンテージギターショップが / 東京の / それ(ギター)を買っていた / テキサスの売り手から。
しかし / その店はすでに売ってしまっていた / それ(ギター)を / 誰かに。
ウィリアムはさらに調査をした / そして / ミュージシャンの動画を見つけた / TAKESHIという名の / ギターを弾いている。
彼は思った、
「木目は / TAKESHIのギターの / 一致する / ランディのもの(ギター)と。」
ウィリアムはついに見つけた / その失われたギターを。
すぐに、彼は伝えた / その良い知らせを / ランディに。
「これは信じられない!
僕は探してきた / 自分のギターを / ずっと / そして / ほとんど諦めていた。」
ギターを持っていたその男性、TAKESHIは、ミュージシャンだ / そして / 作詞作曲家である。
彼(TAKESHI)は書いてきた / 多くのヒット曲を / 嵐、TOKIOのために、そして / 他の有名なグループのために / 日本で。
TAKESHIは買っていた / そのギターを / 2014年に。
「僕がギターを弾いた時 / 初めて、僕は分かった / 僕が持つ必要があったと / それ(ギター)を。」
すぐに、ランディはTAKESHIに連絡を取った、そして / 彼らはオンラインで会った。
TAKESHIは心を動かされた / ランディのギターへの愛に / そして / 約束した / 渡すことを / それ(ギター)を彼(ランディ)に。
ランディは決めた / 渡すことを / TAKESHIに / とてもよく似たギターを。
2022年7月、その2人のミュージシャンは会った / 東京で / そして / 交換した / ギターを。
ランディが見たとき / TAKESHIとそのギターを、彼(ランディ)は微笑んだ / そして / 言った、
「ありがとう / 大切にしてくれて / 僕のギターを。」
それから / 彼らは数曲演奏した / 一緒に。
45年後、その盗まれたギターは / ついに戻った / その持ち主のもとに。
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
1977年、ランディ・バックマンという有名なカナダのロック歌手が、お気に入りのギターを盗まれた。45年後の日本で、そのギターはランディのもとに返ってきた。
彼はどうやってそのギターを見つけたのか、そしてなぜギターは日本にあったのか?
この驚くべき物語についてさらに詳しく見ていこう。
1977年のある日、ランディがバンドとのツアー中に、ギターはホテルからなくなった。警察はギターを見つけることができなかった。ランディはとても悲しんだ。
「あのギターで、100万以上を売り上げた曲をたくさん書いたんだ。まるで魔法のギターだった。」
10代の頃、ランディは一生懸命働き、そのギターを買うために400ドル貯めた。
「当時、僕は新聞配達で週に2ドル稼いでいたよ。」
毎回のショーの後、ランディのマネージャーは、いつもギターに鍵をかけて保管した。しかしある日、マネージャーは鍵をかけるのを忘れた。
インタビューで、ランディは盗まれたギターについてよく話していた。彼は同じ会社から300本以上のギターを買ったが、どれも彼の魔法のギターほど良くはなかった。
2020年、ウィリアム・ロングという男性がそのギターのことを聞いた。彼はランディの大ファンだったので、ギターを見つけようと決心した。
ランディのギターには独特の木目があった、そこで、ウィリアムはインターネットで同じタイプのギターの写真を探した。
しばらくして、ウィリアムは日本で同じ模様があるギターを見つけた。東京のヴィンテージギターショップが、テキサスの売り手からそれを買っていたのだ。だが、その店はすでにそれを誰かに売ってしまっていた。
ウィリアムはさらに調査をして、そのギターを弾いているTAKESHIというミュージシャンの動画を見つけた。
ウィリアムは思った。
「TAKESHIのギターの木目は、ランディのものと一致する。」
ウィリアムはついに失われたギターを見つけたのだ。すぐにランディにその良い知らせを伝えた。
「信じられない!僕はずっとギターを探していて、ほとんど諦めていたんだ。」
そのギターを持っていた男性、TAKESHIは、ミュージシャンで作詞作曲家だ。彼は嵐やTOKIO、その他日本の多くの有名なグループにヒット曲を書いてきた。
TAKESHIは、2014年にそのギターを買っていた。
「初めてそのギターを弾いたとき、自分が持つべきギターだと分かった。」
すぐに、ランディはTAKESHIに連絡を取り、彼らはオンラインで会った。
TAKESHIは、ランディのギターへの愛情に心を動かされ、ギターを返すことを約束した。
ランディは、とてもよく似たギターをTAKESHIに贈ることにした。
2022年7月、2人のミュージシャンは東京で会い、ギターを交換した。
ランディは、TAKESHIとギターを見て、微笑んで言った。
「僕のギターを大切にしてくれてありがとう。」
そして2人は一緒に数曲演奏した。
45年後、盗まれたギターはついに持ち主のもとへと戻った。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
よかったぁ、戻ってきて。
ほんとにそのギターを見つけたファンの方もすごいですけど、ランディさんの言ってた通り、45年経っても戻ってくるってことは、
もうほんとにそれは、
It’s a magical guitar.
ですね!
See you tomorrow!
参考リンク
- AERAの記事
TAKESHIさん、本当はギターを返すのに葛藤があったそうです。
- TAKESHIさんのHP