NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年4月10日(水)放送分
2024年10月9日(水)再放送
世界に誇るメイド・イン・ジャパン
「Correction Tape -修正テープ-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
How’s it going?
今年度、毎週水曜日は「Japan’s Top Inventions」
世界でヒットする日本生まれの品々、その開発物語をお伝えいたします。
今回の発明は、間違った文字をサッと消せる「修正テープ」
実はこれ、日本生まれってみなさん知ってました?
早速聞いてみましょう。
Correction Tape -修正テープ-
ペンで文字を書いている時にもし間違えたら、あなたは白い修正テープを使うかもしれません。
しかし、これが日本で発明されたことをご存じでしたか?
今日は、この便利な発明について詳しく見ていきましょう。
今日の物語は、1980年代初頭に始まります。
大阪の、ある消しゴム会社は気付きました、消しゴムの需要が減少するだろうと、なぜなら出生率が下がっていたからです。
(直訳:大阪の、ある消しゴム会社は気付きました、消しゴムが売れなくなるだろうと、なぜなら少数の子供しか生まれていないから。)
さらに、人々はコンピューターをより多く使用するようになりました。
消しゴム会社には新しい商品が必要でした。
当時は、書き損じを修正するために、白い修正液がよく使われていました。ですが、この修正液は乾くのに時間がかかり、乾いた後も、必ずしも滑らかではありませんでした。そのため、重ね書きがしにくかったのです。(直訳:これが上書きすることを難しくさせていました。)
多くの議論の末、開発チームはアイデアを思いつきました:書き損じを修正するために使える白いテープでした。
会社はすぐに試作品を作りましたが、問題がありました。
別所 直哉さん、この会社で働いている方ですが、このテープの開発について聞いたことを教えてくれました。
「テープが薄すぎると、下に書いてある文字が見えてしまいました。テープに厚みがありすぎると、コピーを取ったときにテープが見えてしまいました。」
チームはこの問題を解決する方法を探しました。
驚くべきことに、彼らは主力商品からひらめきを得ました:消しゴムです。
その会社のいくつかの消しゴムには、上部に印刷された黒い文字がありました。黒い文字はまず透明のテープの上に印刷されました。それから消しゴムに貼り付けられました。そうすると、黒い文字が残りました。
会社はこの技術を使えるかもしれません。
やがて、チームはテープを作りました、それは片面が透明で、裏面が白でした。
テープを紙の上に貼り付けると白い部分が残ります。これで、書き損じが隠れました。
これはうまくいきましたが、もう1つ問題がありました:テープの長さです。
テープが長すぎると扱いづらかったのです。
この問題を解決するために、チームはオーディオカセットテープに注目しました。
カセットテープの中には2つのリールがあります。テープは一方のリールから外れて、もう一方のリールに移ります。
その会社は修正テープに同じ仕組みを使用しました。
ついに、1989年、その他のいくつかの問題も解決し終えて、修正テープが完成しました。
ですが、人気になるのでしょうか?
チームは大阪駅に行き、人々に試してもらうようお願いしました。ほとんどの人はただ通り過ぎるだけでしたが、1人のビジネスマンが立ち止まってくれました。
男性は、紙の上でテープを転がしました。書いた文字が消えました。そして、ペンを使って、テープの上に滑らかに字を書いたのです。
別所さんは言います。
「テープを使えば、書き損じを修正するのが簡単で、すぐに上書きできます。それが人々に感銘を与えました。」
すぐに、さらに多くの人がこの新しい修正テープについて聞くようになり、日本の職場で使われ始めました。
後に、この製品は世界中に広まりました。
修正テープは、書き損じを素早く簡単に修正する方法で、今も人気が続いています。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
まさかのカセットテープ。
いやー、すごいですね!
「Japan’s Top Inventions」はですね、NHK WORLD-JAPANで放送された番組を、「Enjoy Simple English」用にリメイクしたものでございます。
気になる方は、NHK WORLD-JAPANのホームページをチェックしてください。
See you tomorrow.
参考資料
ストーリーの元となったNHK WORLD JAPANの番組動画です。
動画の公開期限は2025年1月6日までです。
和訳にあたり「株式会社シード」のHPを参考にしました。
おわり