NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年5月7日(火)放送分
2024年11月5日(火)再放送
ショート・コメディ
「Scared of Transportation -乗り物こわい-」
「Modern Folklore -イマドキの昔話-」
全文和訳してみました。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
It’s time for Enjoy Simple English!
森崎ウィンです。
毎週火曜日は、短編のショートコメディ「Comedy Sketches」をお届けいたします。
今日は「Scared of Transportation、乗り物こわい」
そして「Modern Folklore、イマドキの昔話」
この2本です。
早速聞いてみましょう!
Scared of Transportation -乗り物こわい-
こちらの日本語訳は、放送時の会話のテンポに合わせ、日本語らしく主語の省略をしています。
友達1:ねぇ、思いついたんだけど、どこか旅行に行かない?
友達2:もちろん!どこにしようか?
友達1:ヨーロッパが楽しそう。
友達2:ヨーロッパ?
ってことは、飛行機に乗る?
友達1:問題ある?
友達2:飛ぶのは怖いわ。
友達1:あら、どうして?
友達2:飛行機ってすごく重いのに空を飛ぶのよ。
危ないって。
友達1:心配ないわよ。安全よ。
飛行機に乗るなんて全く普通のことよ、今では。
友達2:何かが起きるかもしれないじゃない!
私は翼を持ってないもん、飛び立つための。
友達1:じゃあ、日本を旅行するのはどう?
新幹線に乗れるわよ。
友達2:新幹線も乗れないわ。
友達1:どうして?
友達2:新幹線ってすごく速いでしょ。
長時間ジェットコースターに乗ってるようなものよ。
ずっと叫んでてもいいの?
友達1:だめよ!
じゃあ、北海道に行くのはどう、フェリーで?
フェリーはゆっくりだし安全だし。
友達2:フェリーはもっと悪いわよ!
友達1:本当に?どうして?
友達2:何かが起きるかもしれないじゃない!
私、泳げないもん。
友達1:もー…
友達2:分かったわ!
新しいものを試せばいいのよ!
VRのヘッドセットはどう?
友達1:どういうこと?
友達2:バーチャル・リアリティー・ヘッドセットよ!
友達1:それ(VRヘッドセット)が何なのかは知ってるわよ。
一緒に持っていきたいってこと?
友達2:違うの、バーチャル旅行(仮想的な旅行)をするのよ!
それなら、乗り物を使わなくてもいいわ、どこかへ行くために!
完璧な考えだと思わない?
友達1:うーん、ひとりで旅行を楽しんで。
Modern Folklore -イマドキの昔話-
こちらの日本語訳は、昔話の雰囲気に合うよう、返し訳(後ろから訳す)にしています。スラッシュリーディング訳はほぼありません。
息子:お母さん、僕にこの本読んでくれる?
母親:いいわよ。”スマートフォン太郎”?
息子:今、本当に人気なんだよ。
母親:そうなのね。えーっと…
「とてもとても最近…」
ちょっと待って。
「むかしむかし」じゃないの?
息子:昔スマートフォン持ってなかったでしょ?
母親:それはそうね。じゃあ。
「とてもとても最近、釣りが大好きなおじいさんとおばあさんがいました。
2人は川へ毎日釣りにいきました。」
え?2人は川へ洗濯しに行かないの?
息子:お母さん、おもしろいね。
お母さんは洗濯機で服を洗ってるよ。
母親:あー…
「そしてある日、2人が川で釣りをしていると、音が聞こえてきました。
バシャバシャバシャ!
男の子が泳ぎながら川を降りてきました。」
男の子?
息子:読むのをやめないで!
母親:ごめんなさい。
「その男の子は10歳ぐらいで、手にスマートフォンを持っていました。
老夫婦には子供がいなかったので、2人は喜んで男の子を家に連れて帰りました。
2人は男の子を”スマートフォン太郎”と名付けました。
それからある日、スマートフォン太郎は夫婦の生活の動画を撮り始め、インターネットに投稿しました。
まもなく、彼には多くのフォロワーが付きました。
スマートフォン太郎は大金を稼ぎ、夫婦のために大きな家を建てました。
また、彼は3人のフォロワーを集め、鬼たちと戦いました。
みんないつまでも幸せに暮らしましたとさ。」
あら、なんて今どきの物語なんでしょう!
息子:お母さん、僕もお母さんに大きな家を建ててあげたいよ。
母親:まあ、ありがとう。
息子:それに鬼たちとも戦いたい!
母親:ふーん…
息子:だから、スマホを持っても…
母親:だーめ!
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
いやー、ほんとに、”very very recently”
「とてもとても最近」の話ですねー(笑)
みなさん知ってると思いますが、
“smart phone”
「スマホ」のことですね。
そして1本目。
あの、ほんとにね、言わしてください。
飛行機は安全ですから!!
安心して乗ってください!!
それでは、I hope to see you tomorrow.