NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年6月3日(月)放送分
2024年12月2日(月)再放送
オリジナル・ショート・ストーリー
「Tomat -トマト-」
全文和訳してみました。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、訳し方が異なる2パターンで日本語訳をしました。
- スラッシュリーディング訳
英文を前から訳す
意味はほぼ直訳
テキスト巻末のWord Listの訳を使用しています - 自然な日本語訳
英文を後ろから訳す(返り読み)
意訳を含み日本語らしい文章
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Welcome back!
You’re listening to Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
毎週月曜日は、オリジナルの「Short Stories」
今日は「トマト」
婚約した2人がハネムーン先について相談をしています。
女性がどうしても行きたいという場所があるのですが、彼は少し戸惑ってしまいます。
トマトがどう関係するのでしょうか。
Let’s listen!
Tomato -トマト-
訳し方が異なる2パターンの和訳をしています。
スラッシュリーディング訳バージョン
英文を前から訳し、意味はほぼ直訳です。
放送を聞きながらや、テキストの英文を読みながら意味が取れるようになっています。
和訳だけを読むと不自然に感じられる部分がありますこと、ご了承くださいませ。
Manami:ガク、バルセロナに本当に行きたい?
Gaku:うん、みんな言ってるよ、行くべきだって。
最高の場所だと思うよ、僕たちの新婚旅行には。
Manami:スペインは素敵だと思うの。
でも、もっといい所があるかもしれない、私たちがスペインで見るのなら。
Gaku:どこ?
Manami:あのね、お祭りがあるの、私がずっと行きたかったお祭りなの、子供の頃から。
Gaku:どのお祭り?
Manami:聞いたことあると思う。トマト祭りよ。
Gaku:あのトマト投げ祭り?
みんなが真っ赤になるやつ!頭からつま先まで、トマトジュースで。
Manami:そう!
Gaku:どうしてそこへ行きたいの?
Manami:なんで?おかしい?
Gaku:えっと、君は本当に興味あるの?そんなお祭りに。
君は普段すごくおとなしいし。
いつもは大声で話したり興奮したりしないよね。
想像もしなかったよ、君がトマトを投げたがってたなんて!
Manami:ガッカリしちゃった?結婚式をやめたい?
Gaku:マナミ、知ってるよね、僕が君を愛してるって!
Gaku:冗談よ。
私は普段はシャイで、自分の気持ちを表現するのが苦手なの。
だからトマト祭りに行って、自分の全ての感情を解放したいの。
トマトを投げてみたいわ、できるだけ激しく!
Gaku:なるほどね。
Gaku:お祭りは行われるの、バレンシアのブニョールという街で。
1940年代に野菜の屋台の前で喧嘩が始まって、人々がトマトを投げ始めたって言われてるの。
おもしろくない?
ワクワクするわ、考えただけでも。
ガク、水着を着た方がいいわよ、だって濡れちゃうから、トマトだらけになって。
…ガク?すごく静かね。
Gaku:あのさ…
Manami:何でも言ってくれていいのよ。
Gaku:前は言えなかったんだけど…
僕、トマトが怖いんだ。
Gaku:本当?
Gaku:言いたかったんだけど、ちょうどいいタイミングが見つからなくて。
ごめんね、マナミ。
Manami:わかった…
Gaku:ガッカリしちゃった?結婚式をやめたい?
Manami:ガク、私はあなたを愛してるわ、トマトより!
Gaku:僕も冗談だよ。
僕、克服してみるよ、トマト恐怖症を。
行くまで時間あるよね?
Manami:大丈夫。トマト祭りには行かないわ。
私はやりたくないもの、あなたが嫌いなことを、新婚旅行では。
Gaku:いやいやいや。
僕が恐怖症を克服しないと。
僕たちの子どもに思われたくないよ「お父さんはトマトが怖い」なんて。
Manami:じゃあ100%応援するわ。
私が手伝ってあげる、あなたのためにトマト料理を作って。
私がおいしいのを作るわ、トマトサラダ、トマト煮込み、トマトパスタ、トマトプリン。
必ず習うわ、他のトマト料理の作り方も!
Gaku:ありがとう。
でも最初は1日1品でいいかな?
Manami:わかった。
でも次の週は1日2品にするわね!
Gaku:お手柔らかに頼むよ、マナミ。
トマトをもっと怖くなりたくないよ。
自然な日本語訳バージョン
英文を後ろから訳し(返り読み)、意訳も含み日本語らしい文章にしています。
Manami:ガク、バルセロナに本当に行きたい?
Gaku:みんな行った方がいいって言うし、新婚旅行にはいい場所だと思うよ。
Manami:スペインは素敵だと思うの、でもスペインにはもっと私たちにぴったりの場所があるかもしれないの。
Gaku:どこ?
Manami:私、子供の時からずっと行きたいと思っていたお祭りがあるの。
Gaku:どのお祭り?
Manami:聞いたことがあると思うけど、トマト祭りよ。
Gaku:トマト投げの祭り?
みんな頭からつま先までトマトジュースで真っ赤になるやつ!
Manami:そう!
Gaku:どうしてトマト祭りに行きたいの?
Manami:なんで?おかしい?
Gaku:えーっと、本当にそんなお祭りに興味あるの?
君は普段おとなしいし、大きな声で話したり、すごく興奮したりしないだろ。
トマトを投げたがってるなんて想像できなかったよ。
Manami:ガッカリしちゃった?結婚式をやめたい?
Gaku:マナミ、俺が君を愛してるのは分かってるだろ。
Manami:冗談よ。
私、普段はシャイで、自分の気持ちを表現するのが苦手なの。
だからトマト祭りに行って、全ての感情を発散したいの。
思いっきりトマトを投げたいわ!
Gaku:なるほどね。
Manami:このお祭りはバレンシアのブニョールという町で行われるの。
1940年代に八百屋さんの前で喧嘩が始まって、みんながトマトを投げ合ようになったんだって。
おもしろいでしょ?
考えるだけでワクワクするわ。
ガク、トマトだらけで濡れちゃうから水着を着た方がいいわね。
…ガク?すごく静かね?
Gaku:あのさ…
Manami:何でも話してくれていいのよ。
Gaku:前は言えなかったんだけど…
俺、トマトが怖いんだ。
Manami:そうなの?
Gaku:言いたかったんだけど、いいタイミングがなくて。
ごめん、マナミ。
Manami:わかった…
Gaku:ガッカリしちゃった?結婚式をやめたい?
Manami:ガク、私はトマトよりもあなたを愛してるわ!
Gaku:俺も冗談だよ。
トマト恐怖症を克服するつもり。
行くまでに時間あるよね?
Manami:大丈夫。トマト祭りには行かないわ。
新婚旅行であなたが嫌がることをしたくはないもの。
Gaku:いやいやいや。
俺は恐怖症を克服しないといけない。
俺たちの子供に「お父さんはトマトが怖いんだ」って思われたくないよ。
Manami:だったら、全力でサポートするわ。
あなたにトマト料理を作ってあげる。
トマトサラダ、トマト煮込み、トマトパスタ、トマトプリン。
他のトマト料理の作り方もちゃんと習うわ!
Gaku:ありがとう、でも最初は1日1品にしてくれない?
Manami:わかった、でも次の週は1日2品になるわよ!
Gaku:手加減してくれよ、マナミ。
これ以上はトマトを怖がりたくないよ。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
つい一昨日ぐらいにですね、友達とトマト祭りについて、ちょっとしゃべったばっかりなんですよ。
だから、いま、今日、トマトの話が出てきて、個人的にとてもびっくりしております。
ちなみに僕はですね、
I’m not afraid of pumpkins, but I don’t really like them that much.
そう、かぼちゃが、そんなに好きじゃないんですよ。あの、怖くはないんですけどね。
はい、ということで、なぜ僕がかぼちゃをちょっとだけ苦手となっているのか、その理由を知りたい方はですね、そのうち分かると思うので、ぜひ毎日聞いてください。
はい、今日の英語のおさらい。
Everyone says …. 「みんな言ってるよ」とか。
People say …. とも言いますね。
そして、
It is said …. 「そう言われている」とか。
そういう表現の仕方をします。ぜひ使ってみてください。
それでは、Join us again tomorrow.
おまけ
2024年度内の『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』では、森崎ウィンさんの、かぼちゃが苦手になった理由は話題になりませんでしたが、2024年10月に別の番組で語られました。
ミャンマーで小学校に通っていたある日、傷んだかぼちゃの煮物を食べてしまったことがあって、それ以来、かぼちゃが苦手になってしまったそうです。
おわり