NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2024年5月17日(金)放送分
2024年11月15日(金)再放送
ルパン ~怪盗紳士~
「ルパンの脱獄 第2話」
全文和訳してみました。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳している部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
How’s your day going?
Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
It’s Friday!
毎週金曜日は「Lupin, The Gentleman Thief、怪盗紳士ルパン」
今日は「ルパンの脱獄」の第2話です。
ルパンの脱獄計画を発見した刑事たち。
それまで、毎日同じ時間に、ルパンを外に連れて行っていましたが、ある日、ルパンが1人だけ車に乗って移動することになりました。
これは何かきっと起こりますねー!!
All right!
それでは、Let’s dive into the story!
前回の『The Escape of Arsène Lupin』
前回の第1話です。
The Escape of Arsène Lupin -ルパンの脱獄 第2話-
アルセーヌ・ルパンは刑務所の護送車に乗り込み、右側の檻の中に座った。
サン・ミシェル橋を約半分渡ったところで、ルパンが右足を壁に押し付けると、壁の下部が下がった!
すぐに、車が止まり、ルパンは護送車から飛び出した。
彼は周囲を見渡し、手をポケットに入れ、通りを歩いた。
暖かく、明るい秋の日だった。
ルパンはカフェのテラスに座り、濃いドイツビールを飲んだ。
それから、店長に会わせてほしいと頼んだ。
ルパンは大声で話した。
「申し訳ありませんが、今、財布を持っていないんです。
私はちょうどサンテ刑務所から脱走したばかりで。
私はアルセーヌ・ルパンです。
お金はすぐにお返しします。」
そう言って、ルパンは歩き去った、カフェの人々が笑う中を。
ルパンはサンテ刑務所に歩いて戻り、看守に言った。
「自分の独房に戻りたいのですが。
私はアルセーヌ・ルパンです。
刑務所の護送車が私を置いて行ってしまったんです。」
「君がルパンのはずがない。」
「いえ、私はルパンです。
みなさまにお伝えください、私は逃げたいときに逃げます。
約20名の警官が私の後をつけているのを見ました。
警察は本当に考えていたのですか?私が逃げて友人たちに合流するとでも。」
これで、警察署長の壮大な計画は失敗し、ルパンの話題が新聞に掲載された。
皆は信じていた、ルパンがすぐに本当に脱獄することを。
翌日、ブービエ判事がルパンと話をするために来た。
「なぜあなたは刑務所に戻ったのですか?」
「それが私の計画の一部だったのです。」
「あなたは2ヶ月後に裁判にかけられます。」
「私は裁判に出廷しないでしょう
(直訳:裁判にはいない)、
それに何かが私の考えを変えることもないでしょう。」
ルパンは24番の独房に移された。
彼はその後2ヶ月間、ほとんど常にベッドに横たわり、壁の方を向いて過ごした。
ルパンは沈黙の時を過ごしていたが、大衆はそうではなかった。
大衆は、ルパンについてや、いつルパンが上手く脱走するかについて話し続けた。
裁判が始まる前日、ある男が新聞記者のオフィスを訪れ、突然カードを一直線に記者の顔へと投げつけ、去った。
カードにはこう書いてあった。
「アルセーヌ・ルパンは常に約束を守ります。」
ルパンの裁判の日、雨が降っていた。
ルパンはまっすぐ立つことができず、とても痩せていた。
そして判事が話した。
「あなたの名前を教えてください。」
太く疲れた声が答えた。
「デジレ・ボードリュ」
法廷にいた皆が驚いた。
皆が、自分たちが知っている紳士泥棒とは違う外見の男を見た。
男の腕はだらんと下がり、頬骨は非常に高く、顔には赤い吹き出物があった。
判事は言った。
「それはあなたの偽名の1つですか?
あなたはアルセーヌ・ルパンですね?」
「私はデジレ・ボードリュです。」
判事が笑うと、群衆も笑った。
笑わなかった男はただひとり、ガニマール刑事だけだった。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
独房に入れられたのに、なぜかボードリュという人に変わってる!
うわー!一体どうなっちまったんでしょう!
それでは、Don’t forget to come back on Monday!
怪盗紳士ルパン 原書
日本語翻訳版
英語版