今回は、宇多田ヒカルのインタビュー動画を使ってシャドーイングします。
宇多田ヒカルのインタビュー動画の
- 英文
- 日本語訳
- 使われている語句
- シャドーイングやってみよう
- アルバム『BADモード』情報
- 『BADモード』の意味

宇多田ヒカル アルバム『BAD モード』インタビュー
今回使用する動画はこちら。
.@utadahikaru connects with @zanelowe to discuss the inspiration behind their new album #BadMode, taking a break, and identity.
— Apple Music (@AppleMusic) February 10, 2022
Watch: https://t.co/CJ5iBjXail pic.twitter.com/R4XkKRzKlu
2022年2月23日発売の8枚目のアルバム『BAD モード』プロモーションインタビューです。聞き手はApple MusicのラジオDJ Zane Lowe氏。
今回はZane Lowe氏の英語は無視して(笑)、宇多田ヒカルの発言だけ取り上げたいと思います。

英文や語句を確認しながらシャドーイングしていきたいと思います。
step①英文チェック
英文を書き起こしました。
Oh, Thank you, That’s a great compliment.
I don’t usually have a concept going into making songs for an album, and it’s something that that becomes more evident as I as I write more songs.
Am, but, this time, from the beginning I knew that I wanted more electronic sounds.
I really wanted to go back to then more programming and working with other people
to to make something a little bit to make sounds from zero and to make it something that sounds bit stranger …
話し言葉なので、言いよどんでいるところもそのまま書き起こしました。

私も学習中の身ですので、間違いがありましたらお許しください。
step②日本語訳チェック
宇多田ヒカルの英語を訳すとは恐れ多いですが、日本語に訳してみました。
皆さんなりのヒッキー像で解釈して頂ければ。
えー!ありがとうございます、すごい褒め言葉ですね。
私は普段、コンセプトを持たずにアルバムのための曲を作るんですが、
何というか、曲を書くにつれコンセプトがはっきりしていきます。
でも、今回は、最初から、もっと電子音が欲しいと思っていました。
もっとプログラミングしたり他の人たちと共同作業してた頃に戻りたい、と強く思いました。
何かちょっとこう、ゼロから音を作るためというか、ちょっと変わった音を作るためというか…
step③語句チェック
使われている語句を見てみましょう。
compliment:褒め言葉、お世辞
go into:~し始める、~に打ち込み始める
evident:明らかな、はっきり表れて
as:~するにつれて
from the beginning:最初から
electronic:電子的な
somethingが何か所か使われていますが「~みたいな、~の感じの」というニュアンスと私は理解しました。
step④スラッシュリーディング
英語を前から順に理解するクセをつけるのに効果的なのがスラッシュリーディング。意味の区切りごとに前から意味をとっていきます。
細かめにスラッシュで区切ってみました。
Oh, Thank you, That’s a great compliment.
I don’t usually have a concept / going into making songs / for an album, and it’s something / that becomes more evident / as I write more songs.
Am, but, this time, from the beginning / I knew / that I wanted more electronic sounds.
I really wanted to go back to then / more programming / and working with other people / to make / something a little bit / to make sounds from zero / and to make it / something that sounds bit stranger …

では、この区切りで意味をとっていきましょう。
Oh, Thank you,
えー!ありがとうございます
That’s a great compliment.
すごい褒め言葉ですね。
I don’t usually have a concept /
私は普段コンセプトを持たない
going into making songs / for an album,
曲を作り始めるとき / アルバムのための
and it’s something /
そしてコンセプトは何というか /
that becomes more evident /
よりはっきりしていきます
as I write more songs.
曲を書くにつれて。
Am, but, this time, from beginning /
えーっと、でも、今回は、最初から
I knew /
分かっていました。
that I wanted / more electronic sounds.
欲しいってことが / より電子的な音を
I really wanted to go back to then /
本当にあの頃に戻りたかった
more programming /
もっとプログラミングしたり
and working with other people /
他の人と作業したり
to make / something a little bit /
作るために、何かこうちょっと
to make sounds from zero /
ゼロから音を作るために
and to make it / something that sounds bit stranger …
作るために / ちょっと変な音がする感じの

いかがでしょうか。聞くとめっちゃネイティブなんですけど、文章はややこしくないですよね。
全体を日本語らしく訳し直したのが冒頭でご紹介したこちらです。
えー!ありがとうございます、すごい褒め言葉ですね。
私は普段、コンセプトを持たずにアルバムのための曲を作るんですが、
何というか、曲を書くにつれコンセプトがはっきりしていきます。
でも、今回は、最初から、もっと電子音が欲しいと思っていました。
もっとプログラミングしたり他の人たちと共同作業してた頃に戻りたい、と強く思いました。
何かちょっとこう、ゼロから音を作るためというか、ちょっと変わった音を作るためというか…
step⑤リスニング
語句も分かったし、簡単な英文だったことも分かったので、もう一度リスニングしてみましょう。
内容はスラッシュリーディングでやったように、前から順に意味を理解するようにしてみましょう。英語のニュアンスで理解するトレーニングです。
宇多田ヒカルの読み方に合わせ、彼女が区切った場所で英文を改行してみました。
Oh, Thank you, That’s a great compliment.
I don’t usually have a concept going into
making songs for an album,
and it’s something that
that becomes more evident as I as I write more songs.
Am, but, this time, from the beginning I knew that I wanted more electronic sounds.
I really wanted to go back to then
more programming and
working with other people
to to make something a little bit
to make sounds from zero and to make it something that sounds bit stranger …
これを見ながら音声を再生してみてください。
.@utadahikaru connects with @zanelowe to discuss the inspiration behind their new album #BadMode, taking a break, and identity.
— Apple Music (@AppleMusic) February 10, 2022
Watch: https://t.co/CJ5iBjXail pic.twitter.com/R4XkKRzKlu

electronicの/r/がアメリカン!
step⑥オーバーラッピング
では仕上げに入りましょう。音声を聞きながら一緒に読みます。
一緒に読むことを「オーバーラッピング」と言います。上からかぶせるって意味です。
宇多田ヒカルの読み方に合わせて区切った英文を見ながら。
Oh, Thank you, That’s a great compliment.
I don’t usually have a concept going into
making songs for an album,
and it’s something that
that becomes more evident as I as I write more songs.
Am, but, this time, from the beginning I knew that I wanted more electronic sounds.
I really wanted to go back to then
more programming and
working with other people
to to make something a little bit
to make sounds from zero and to make it something that sounds bit stranger …
音声を再生し一緒に読んでみてください。
.@utadahikaru connects with @zanelowe to discuss the inspiration behind their new album #BadMode, taking a break, and identity.
— Apple Music (@AppleMusic) February 10, 2022
Watch: https://t.co/CJ5iBjXail pic.twitter.com/R4XkKRzKlu
step⑦シャドーイング
最後は文字を見ずにヒッキーになりきって、後を追いかけてみましょう。
音程が上がったり下がったり、べラベラーと早くなったりのリズムは話し言葉ならでは。教材では経験できない発音練習になります。
.@utadahikaru connects with @zanelowe to discuss the inspiration behind their new album #BadMode, taking a break, and identity.
— Apple Music (@AppleMusic) February 10, 2022
Watch: https://t.co/CJ5iBjXail pic.twitter.com/R4XkKRzKlu

最初は聞き取れなかった文章も、最後は何も見ずに言えるようになりましたよね。
アルバム『BAD モード』情報
今回の動画は、2022年2月23日に発売される8枚目のアルバム『BADモード』のプロモーションです。

前作『初恋』から3年7ヶ月ぶり通算8枚目となるスタジオ・アルバム。英語と日本語の両方の歌詞を含む楽曲が収録されていて、宇多田ヒカル初の公式「バイリンガルアルバム」となっています。

世界中にファンがいることを常に意識している宇多田ヒカルの想いが伝わります。
『BADモード』の意味
アルバムタイトル&表題曲の『BADモード』
表記が “bad mode” ではなく “BADモード” なのは、bad modeという英語が存在せず、宇多田ヒカル自身が歌詞として作った言葉だから。
宇多田ヒカル本人いわく『BADモード』とは、「ちょっと落ち込んでいる状態」のこと。
表題曲の『BADモード』の歌詞では、「調子悪そう」や絶好調の対比で「BADモード」を使っています。
いつも優しくていい子な君が
調子悪そうにしているなんて
いったいどうしてだ、神様
そりゃないぜ
そっと見守ろうか?
それとも直球で聞いてみようか?
傷つけてしまわないか?
わかんないけど
君のこと絶対守りたい
絶好調でもBADモードでも
君に会いたい
I can't let you go (let you go)
I just want you more in my life
絶好調でもBADモードでも
好き度変わらない
あとはこの楽曲からそれぞれがbadモードを感じ取る、それが宇多田ヒカル流の造語の魅力かなと思います。
ジャケット写真に見切れているのは実の息子
ジャケット写真の右側に見切れている少年は宇多田ヒカルの息子さんです。以前も息子さんを撮影現場に連れていったことがあるそうで、今回もいい経験になるからと同行したそう。
息子さんは撮影中に偶然映り込んでしまい、その時は「この写真は使えないな」と思った宇多田ヒカル。
当初、ジャケット写真はもっとポーズを決めた「いかにもジャケット」感のある写真が候補だったそうです。ですが、何となくコンセプトに合わないと感じ、後日宇多田ヒカルが撮影写真を見返して今の写真に決めたとのこと。
というのは、アルバム発売日当日(2022年2月23日)のインスタライブで宇多田ヒカル本人が話していたこと。その動画が↓。7分過ぎぐらいでジャケット写真についてのエピソードを話しています。
『BADモード』注目曲
- 君に夢中:2021年末の大ヒットドラマ「最愛」主題歌
(キャスト:吉高由里子、松下洸平) - One Last Kiss:『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソング
- 誰にも言わない:サントリー天然水CM
『BADモード』初回生産限定盤のDVDとBlu-ray
初回生産限定盤だけに付くのがDVDとBlu-rayディスク
- 「Hikaru Utada Live Sessions from Air Studios」(2022/1/19に公開された配信スタジオライブ)
- スタジオライブのメイキングドキュメンタリー映像
- MV:Time、One Last Kiss、PINK BLOOD、君に夢中、BADモード
発売日を過ぎ通常版だけの販売になると、DVD付きの初回生産限定盤が高値で転売されはじめます。
アナログ盤『BADモード』
毎回速攻SOLD OUTになるアナログレコード盤。
『BADモード』2022年1月19日デジタル配信スタート
CD発売に先駆けて、デジタル配信はスタートしています。
その他、amazon music、Spotify、LINE Musicで配信中です。
最後に
今回は、宇多田ヒカルのインタビュー動画を使ってシャドーイングしてみました。
シャドーイングは英語を英語のまま理解する「英語脳」を育てるリスニング力アップに効果的なトレーニングです。
私が英語学習を継続している目的は海外旅行や洋画を楽しむことではありますが「宇多田ヒカルの英語を聞き取れるようになりたい!」というのも1つの目標です。
2年ぐらい前までは、彼女の見事なアメリカンイングリッシュを何ひとつ聞き取れませんでしたが、今はこうして少しは聞き取れるようになりとても嬉しいです。
私も継続しているリスニングが上達する効果的な勉強法は以下の記事にまとめました。字幕なし映画やドラマを楽しみたい方の参考になれば。
最後までお読みいただきありがとうございました。