NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2026年3月31日(火)放送分
オリジナル・ファンタジー・ストーリー
『The Magical Watch Part 1』
1分巻き戻せる時計(前編)
全文和訳してみました。直訳と意訳の間ぐらいで訳しています。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
It’s time for Enjoy Simple English.
森崎ウィンです。
今年度、毎週火曜日は「Short Fantasy Stories」
2話完結で、ファンタジーの物語をお届けします。
今回は「The Magical Watch」
1分前の過去に戻れるという懐中時計を手に入れたヒロは、様々な失敗をやり直せることに気付きます。
ヒロは魔法の時計を使って、どんなことをするのでしょうか。
なお、ストーリーに出てくる、
“wind” は「巻く」
“hand(s)” は「時計の針」
という意味です。
早速、聞いてみましょう。
The Magical Watch Part 1「1分巻き戻せる時計(前編)」
Shop Owner:
こんにちは。いらっしゃいませ。何かお探しでしょうか?
Hiro:
はい。ショーウィンドウに飾られている懐中時計が、とても気に入りました。
かっこいいですし、デジタル時計とは全然違って見えます。
Narration(Hiro):
僕はヒロ、高校生。
新しい時計を探していたら、この骨董品店で実に興味深いものを見つけました。
Shop Owner:
ああ、はい、懐中時計ですね。
気に入っていただけて嬉しいです。
ただ、お伝えしておきますが、お使いになるには少し難しいかもしれません。
Hiro:
毎日ネジを巻かないといけないからですか?
それは問題ないと思います。
Shop Owner:
そういう意味ではございません。
この時計は、お客様の人生を幸せにする手助けをする、あるいは不幸にすることがあります。
すぐおわかりになるでしょう。
Hiro:
おっしゃってる意味はよくわかりませんが、僕は本当にその時計が気に入りました。
なので、これにします。
Shop Owner:
わかりました。幸運を祈ります!
Narration(Hiro):
僕はとても幸せでした。
それから1ヶ月後…
(電車のドアが閉まる)
Hiro:
はー!間に合った!
寝坊して電車に乗り遅れるところだった、でも僕の時計がまた助けてくれた!
Narration(Hiro):
この古い懐中時計には魔法の力があります。
時間を1分戻すことができるんです。
ある日、僕は偶然これを発見しました。
ネジを巻こうとしていたのですが、誤って長針を1分戻してしまいました。
驚いたことに、時間も1分戻ったんです。
信じられませんでした、でも、針を後ろへ動かすたび同じことが起きました。
この時計には、すでに何度も助けられています。
(直訳:時計はすでに何度も私を助けた。)
僕の魔法の時計については、誰にも言うつもりはありませんでした、しかし…
Ken:
ヒロ、どういう意味なんだ?
君が時間を戻せるって?
Hiro:
シー!
そんなに大きな声で話さないで。
Narration(Hiro):
親友のケンには、話さずにいられませんでした。
Hiro:
スマホの画面(ガラス)が割れたとき、元通りにするために時計を使ったんだ。
階段から落ちて足首を痛めたときも、その怪我をなかったことにしたし。
Ken:
まだ信じられないな。
どうなるか今すぐ見せてくれよ。
Hiro:
わかった。
君に試させてあげる。
じゃあ…(バシャッ)
Ken:
おい!なんで俺の水筒をひっくり返したんだ?
俺に水がかかったじゃないか!
Hiro:
ほら、僕の時計を使って。
針を1分戻すんだ。早く!
Ken:
わかった。
(巻く音)
わあ!水が消えた!すごい!
Hiro:
うまくいった?
Ken:
「うまくいった?」ってどういう意味だよ?
君は俺のすぐ隣にずっといたじゃないか。
Hiro:
ええと、時計を使っている本人だけ、何が起きているかわかるんだ。
だから、僕は何が起きたかわからないんだ。
Ken:
君が水をこぼして、俺が時計を使って、その次の瞬間、水が消えた。
でも君は覚えていない。
それって、俺が誰かの記憶を消せるみたいなことだよな。
その時計を使って試したいことがあるんだけど。
Hiro:
それは何?
Ken:
あのさ…
Narration(Hiro):
ケンは僕に計画を話しました。
それはほぼ不可能に思えましたが、僕は断ることができませんでした。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
「人の記憶を消せる」そう言っていた友達のケン。
何を計画しているのか、気になりますね~
See you tomorrow.

