NHKラジオ英語番組『エンジョイ・シンプル・イングリッシュ』
2026年5月8日(金)放送分
英語で味わう名作舞台
『The Love Suicide at Sonezaki Part 1』
曽根崎心中 第1回
全文和訳してみました。直訳と意訳の間ぐらいで訳しています。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
It’s Friday!
This is Morisaki Win for Enjoy Simple English.
毎週金曜日にお送りするのは「Stories from the Stage」
5月は歌舞伎の演目「曽根崎心中」です。
1700年代に、実際に大阪で起きた事件を元に、書かれた作品です。
遊女のお初と徳兵衛の恋物語をお聞きください。
The Love Suicide at Sonezaki Part 1「曽根崎心中 第1回」
ESEのお初と徳兵衛は現代の恋愛に聞こえたんですが、江戸時代の文化にも寄せてみたりしたら、現代と昔が混ざった訳になってしまいました… 日本語むずかしい…
Narration:
徳兵衛という名の端正な顔立ちの若者が、生國魂神社に着く。
彼はその地域で醤油の配達をしていて、お初という名の美しい遊女と恋をしている。
突然、茶屋から女性の呼びかける声が聞こえる。
それがお初である、彼女は客と一緒に大坂三十三ヶ所観音巡りをしている。
Ohatsu:
徳様、あなたなのね?
Narration:
徳兵衛が笠を脱ごうとすると、お初が彼を止める。
Ohatsu:
どうか笠をかぶったままでいてください。
私は客と一緒に旅をしています、だから彼(客)にあなたを見られたくないのです。
徳様、あなたから全く便りがありませんでした。
私はとても心配していたのです。
あなたは私のことが心配ではなかったの?
本当に、あなたは無慈悲だわ。
もし私が嘘をついていると思うなら、私の心をお感じになって。
Narration:
お初は徳兵衛の手を取り、自分の着物の中に入れ、胸元にあてる。
二人は本当の夫婦のように見える。
徳兵衛は悲しげに答える。
Tokubei:
君に心配をかけたくなかったんだ。
事実、俺がまだ生きているのは奇跡なんだよ。
もし誰かが、私の話を芝居に作りかえたら、きっと観客は泣くだろうよ。
Ohatsu:
どうして私に話してくださらなかったの?
Narration:
お初は徳兵衛の膝に寄りかかる。
彼女の手ぬぐいは涙で濡れている。
Tokubei:
頼む、泣かないでおくれ。
すべて話すよ。
俺は叔父のところで働き、叔父は俺を信頼している。
そこで、叔父は薦めたんだ、俺が彼の妻の姪と結婚することを。
叔父が言ってね、大金を出してくれるって、俺が商売を始められるように。
(構文:so (that) ~ )
だけど、一体どうして彼女(叔父の妻の姪)と結婚できるというんだ、君だけを想っているのに。
なのに、俺の継母が密かに承諾して、その金を取ってしまった。
Narration:
徳兵衛が説明を続ける。
Tokubei:
彼らは強引に俺を結婚させようとした。
俺は叔父に言った、できないってね。
彼は怒って、そして言った、君のことを知っていると。
それに、俺がその娘と結婚しようとしない理由は君だと。
それから、叔父は要求してきた、4月7日までに金を返すように。
それに、俺がもう大阪に住むことは許されない、とも言った。
とても大変だったけど、俺はその金を取り返すことができた。
今、もし大阪にいられなくなれば、君に会えなくなる。
骨が砕けても、蜆川の底に沈んだとしても俺は構わないが、君と離れることだけはできない。
Narration:
徳兵衛は心の底から泣いている。
お初も彼を慰めながら泣いている。
Ohatsu:
あなたは本当に大変な経験をされてきたのね。
それが私のせいだと知って、幸せで、悲しくて、感謝して、(そんな気持ちを全部)同時に感じています。
もし私たちが一緒にいられない時が来れば、ただ一緒に死ぬだけよ。
私たち二人なら、死の山も川も越えられます、手を取り合って。
誰も私たちを止めることなどできないわ。
Narration:
彼女の涙はこぼれ続ける。
Ohatsu:
でもまずは、叔父さまにお金を返さなければ。
明日が期限だわ。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
いかがでしたか?
物語を少し振り返ってみましょう。
遊女のお初と徳兵衛は両想いです。
しばらくぶりに会ったお初に対して、徳兵衛は自分の窮地を伝えました。
叔父の薦める縁談を断ったけれど、継母にお金を騙し取られ、その後に返してもらったものの、そのお金は今、友人に貸したまま。
また、叔父が怒っていて、大阪にはもういられないと言います。
絶望的な状況の中で、ふたりは運命を共にすることを誓います。
どうなるんでしょう!
それでは、See you next week!

