NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年4月26日(金)放送分
2024年10月25日(金)再放送
ルパン ~怪盗紳士~
「ルパンの逮捕 最終話」
全文和訳してみました。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
How’s your day going? Enjoy Simple English.
It’s Friday!
森崎ウィンです。
毎週金曜日は「Lupin, The Gentleman Thief、怪盗紳士ルパン」
今日は「ルパンの逮捕」の最終話です。
アメリカに着いた船を待ち受けていたのは、ルパンをずっと追っているガニマ―ル刑事でしたね。
ほんとにダンドレジーが、ルパンなのでしょうか!?
ネリーと夢のような時間を過ごしたダンドレジー。
果たしてどうなる!!
早速聞いてみましょう!
前回までの『The Arrest of Arsène Lupin』
前回までの3話です。
The Arrest of Arsène Lupin -ルパンの逮捕 最終話-
ガニマ―ル刑事は我々の道を塞ぎながら話した。
「お急ぎですか?」
「何でしょう?私はこちらの女性と一緒に旅をしています。」
ガニマ―ル刑事は、注意深く私を見た。そして彼は私と目を合わせながら言った。
「あなたはアルセーヌ・ルパンですね?」
「アハハハ。おかしなことを。違いますよ。私はただのベルナール・ダンドレジーです。これが私の身分証明書です。」
「いえ、ベルナール・ダンドレジーは、3年前にマケドニアで亡くなりました。」
「それは間違いでしょう。私はここにいます。それにあの電報を思い出してください。ルパンはRから始まる名前を使って旅をしています。」
「それはあなたのトリックの1つです。あなたは最初から皆を首尾よく騙しました。だが今回、君の運は尽きた。」
(You’re out of luck.は決まり文句。残念だ。運が悪い。運が尽きる。/日本語に訳す時は、”運が悪かった”、”運が尽きた”と過去形にするのが自然な場合あり)
一瞬、私は何と言っていいのか分からなかった。すると、ガニマ―ル刑事は突然、私の右腕をとても強く殴った。
「ああっ!」
右腕の怪我は、船旅中に治っていなかった。今、私にできることは何もなかった。私がネリー嬢の方を見ると、彼女と目が合った。彼女はカメラに目を落とした。そして私にはわかった、彼女が理解したと。
私は、宝石とロゼーヌの金をカメラの中に隠していた。私は彼女にカメラを渡していた、ガニマ―ル刑事が私を呼び止める場合に備えてのことだ。
私は、ガニマ―ル刑事と彼の部下に捕らえられた。
乗客たちが私を見ていた。しかし私はそんなことは気にかけていなかった。私がただ気にかけていたのは、ネリー嬢が何をするのかだけだった。
彼女はガニマ―ル刑事にすべてを話すのだろうか?
彼女はガニマ―ル刑事にカメラを渡すのだろうか?
それとも、彼女はまだ少し私を気にかけていて、私を守ってくれるのだろうか?
ネリー嬢は私の前を歩いて通り過ぎた。私は何も言わず深く頭を下げた。
彼女は坂を半分下ったところで、少し奇妙な動きをして、カメラを海へと落とした。そして彼女は歩き去り、人混みの中へと消えた。
彼女が私の人生からいなくなった。
「もし私が正直な男だったら…」
*******
これが、アルセーヌ・ルパンが自分の逮捕について私に語った物語です。彼は私にたくさんのそんな話をして、我々の間には友情があるように感じますね。
彼がどんな外見かって?
まあ、私はルパンに20回会いましたが、毎回彼は違って見えましたよ。
彼は私にこうも言いました。
「私はもう自分が誰なのか分からない。鏡に映る自分が誰だか分からない。」
彼は私にこうも言いました。
「なぜいつも同じように見えなければならないのでしょう?
なぜいつも同じ人格でいなければならないのでしょう?
誰も自信を持って言えない方がいい、”それがアルセーヌ・ルパンだ”と。
人々に私の仕事を見て欲しい、そして言って欲しいのです、”それはアルセーヌ・ルパンの仕業だ” と。」
(直訳:アルセーヌ・ルパンがそれをやった。)
私は皆さまに共有します、ルパンが私に共有してくれた冒険や物語を。
私と一緒に旅を楽しんでいただければ幸いです。
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
Oh, my God!
ルパン超かっこいいー。
もちろんね、あのー、ダンドレジーがルパンだったって見抜いたガニマ―ル刑事もすごいんですけれども、この物語の最後に出てくるルパンの言ってることが、すごくかっこ良くて、
いきますよ、ちょっと読みますね。
Why should I always look the same?
Why should I always have the same personality?
外見とか、なんでいつも同じでなきゃいけないんだ。外見だけで判断するんじゃなくて、自分でやった行いでルパンだってことを分かってほしい。
さすがルパンです(笑)
それでは来週またお会いしましょう。
Don’t forget to come back on Monday!
怪盗紳士ルパン 原書
日本語翻訳版
英語版