NHKラジオ英語番組「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」
2024年4月15日(月)放送分
オリジナル・ショート・ストーリー
「Sculpture -彫刻を学ぶ-」
全文和訳してみました。
森崎ウィンさんのオープニングとエンディングトークも、書き起こししています。
英語学習の参考にしてくださっている方もおられますので、直訳寄りにしております。
- 直訳8割、意訳2割を意識しています
- 巻末のword listの訳をできるだけ使用しています
- 英語の語順になるべく沿わせています
- 意訳は私なりの解釈です
- 極端に意訳した部分は直訳文も記載しました。
お役に立てれば幸いです。
テキストには英文スクリプトのみ掲載されています。
オープニング 森崎ウィンさんのトーク
Welcome back to Enjoy Simple English!
森崎ウィンです。
毎週月曜日は、オリジナルのショートストーリーをお伝えします。
今日は「Sculpture、彫刻を学ぶ」です。
自分たちの知らない世界に興味を持つ子供の将来について話す夫婦。
どのような会話が繰り広げられるのでしょうか。
Let’s listen!
Sculpture -彫刻を学ぶ-
夫:うーん!暑いお風呂の後に飲むビールはとても爽快だね。
妻:あなた、今日、私、タロウの担任の先生と話をしてきたのよ。
夫:どうだった?
妻:とても驚いて、しばらく何も言えなかったわ。
夫:タロウの成績がそんなに悪かったのか?
妻:違うの、成績のことじゃないの。タロウの将来のことについて話したのよ。
夫:話すことなんてないだろ。彼は大学入試の勉強をしているんだから。
妻:そうなんだけど、普通の大学じゃないのよ。
夫:どういうことだ?
妻:彼は美術大学に行きたがっているの。タロウが彫刻に興味があるなんて知ってた?
夫:いや…全然。
妻:あなた有名な彫刻の名前、いくつか言える?
夫:もちろん!えーと…ミロのヴィーナス…それから…
妻:他には?
夫:えーと…有名な寺院の金剛力士像?
妻:それなら、それらの彫刻を作った芸術家を知ってる?
夫:いや、知らないな。
妻:私も知らないわ。でも、タロウは知ってるのよ。私たちが何も知らないことに対して、彼がキャリアを持ちたがっているなんて信じられる?
夫:信じられないな。
妻:彼はそれをどこで知ったのかしら。あなたの家族に芸術家がいたり、芸術がとても得意な知り合いがいるの?
夫:そんな人はいないって知ってるだろ。父は本を読むのが好きだったけど、芸術的な人じゃなかった。あ!思い出した、父はタロウを美術館に連れて行ってたな。2人は特に高村光太郎の展示が好きだった。
妻:高村光太郎は詩人で、芸術家じゃないわ!
夫:本当に?知らなかったよ。
妻:みんな学校で高村光太郎について学ぶわ。えっと、インターネットで彼を調べてみると…彼は詩を書いて、彫刻を作って、絵を描いていた!すごい!
夫:僕にも見せて。それは手?
妻:そう、これは彼の有名な彫刻「手」という作品だそうよ。
夫:手に見えるけど、それだけだな。
(直訳:手に見えるけど、それ以上ないな。)
妻:待って、タロウが小さい頃にこの手の彫刻を見て、彫刻家になりたいと思ったのかしら?
夫:さあ、どうだろう。彼に聞かないと。
妻:ああ、彼の将来が楽しみで、同時に少し悲しいわ。
夫:どうして?
妻:彼が彫刻に興味があるなんて知らなかったの。彼は私の子供なのに、私は彼を十分に知らないと感じるの。
夫:たとえ僕たちが一緒に美術館に行ってても、この手の彫刻が彼にとってこれほど意味のあるものになるとは思いもしなかっただろうな。
(直訳:この手の彫刻が彼にとってこれほど意味のあるものになると想像した、なんて思わないよ。)
妻:それはそうね。
夫:彼が芸術家として十分なお金を稼げるか心配だな。
妻:それに、美術学校は本当に高いわ。
夫:あーあ、それなら車を売るべきかも…うーん…
妻:あ、「考えてる人」!
夫:そうだよ、とても真剣に考えてるよ。
妻:違うわよ、あなたが有名な彫刻、ロダンの「考える人」に似てるのよ。
夫:何を言ってるのかさっぱりわからないよ!
エンディング 森崎ウィンさんのトーク
いかがでしたか?みなさん。
いやー、子供って親の想像もつかない世界に飛び込んでいくことありますよね。
僕もきっと芸能界入った時は、両親をびっくりさせたんじゃないかなと思ってます。
ま、ただ人生どこできっかけがあるか分からないってことで、ほんとこのおじいちゃんには感謝ですよ。はい。
今日のポイントなんですけれども、「The Thinker、考える人」
まぁそのままですごく覚えやすいですよね。
そして「So refreshing!」「It’s so refreshing!」
もう気分爽快!ぜひそんな時に使ってみてください。
それでは、Join us again tomorrow!