今回は、英語のリスニングが難しい理由と、英語が聞き取れるようになる勉強法をご紹介します。
- 英語が聞き取れない理由
- リスニング力をアップさせるのに必要なスキル
- リスニングが上達する教材
「字幕なしで映画やドラマが見たい」
「海外旅行でもっと現地の人と会話してみたい」
「TOEICや英検のリスニングの点数を上げたい」
と思っている方がこの記事を読んでくださっていることと思います。
リスニング力を上げるには、ただ音声を聞くだけでは不十分です。
スタイルアップのために腹筋運動だけでは全身が鍛えられないように、リスニング力向上にも様々なトレーニングが必要です。
必要なスキルに合わせた学習法を選ぶことで、効率的にリスニング力を高めることができます。
この記事では、リスニング力をアップするために必要なスキルと、そのスキルを得るために必要な学習法をご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
英語が聞き取れない理由
英語が聞き取れない理由は2つあります。
- 英語の音が聞き分けられていない
- 英語の意味を理解できない
①英語の音が聞き分けられていない
例えばオーケストラ。管楽器・弦楽器いろんな種類の楽器が使われています。
音楽に詳しくない素人がオーケストラの演奏を聞き、バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスを聞き分けるのはむずかしいですよね。
それぞれの楽器の音を知っていないと区別できません。
英語も同じで、母音17個・子音26個(数え方は諸説あります)の音を知っていないと聞き分けられないんです。
したがって、英語を聞いた時カタカナに当てはめて音を聞き分けようとしても、聞き取りに限界があります。期待したカタカナでは聞こえてこないからです。
②英語の意味を理解できない
聞き取れたら意味を理解するだけ。そのための基本は、単語と文法の知識です。
その他にもう1つ聞き取りを難しくしているのが語順です。日本語と英語では真逆と言ってもいいぐらい語順が反対。
The mother is touching a yellow fruit on the shelves.
- 英語:母親は/触れている/黄色の果物に/棚にある
- 日本語:母親は/棚にある/黄色の果物に/触れている
聞きながら日本語訳していては間に合いませんし、長い文章では訳しながら聞くにも限界がきます。
聞こえた順に前から意味を理解していく必要があります。
リスニングの上達に必要な2つのスキル
それでは具体的に、どのような勉強が必要か見ていきましょう。
リスニング力を上げるには2つのスキルを身につける必要があります。
- 英語の音を聞き取るスキル
- 英語の語順で意味を理解するスキル
この2つを両方鍛えることで、聞いて理解する力が身につき、最終的には字幕なし映画やドラマ鑑賞へとつながります。
①英語の音を聞き取るには発音練習
英語の音を聞き取るために必要なのは発音練習です。
人間の脳は自分が発音できない音は正しく認識できない作りになっています。
つまり聞くだけではダメで、自分も発音できなければリスニングもできないんです。
まずは、母音17個・子音26個(数え方は諸説あります)の音を知るところからスタートです。そこから単語、短文、長文とレベルアップしていきます。
- step11音ずつ音の特徴を知る
- step2単語で練習
- step3短い文章で練習
- step4発音ルールを知る
消える音(サイレント)
つながる音(リンキング) - step5長い文章で練習
最初からネイティブ発音を目指さなくてOK。まずはカタカナ発音を卒業して英語発音のインストールからスタートしてみましょう。
自分の発音が上達するにつれ、聞き取れる量が徐々に増えるのを実感できます。
私も発音練習を始めた頃は、ニュース(アナウンサーの英語)が少し聞き取れるようになりました。次第にディズニー映画も聞き取れて、最近は映画やドラマも聞き取れるようになってきました。
アクション物のハリウッド映画や海外ドラマは、ボソボソ話す犯人や緊迫して早口だったりでハードルが高いですが、発音練習を続けているうちに少しずつ拾える単語が増えていき、上達していることが実感できます。
ポイントは子音
母音は日本語と似ている音もあります。しかし日本語と全く別物、つまりカタカナに当てはめられない音が子音です。
日本語は声の出る有声音でほぼ話しますが、英語の子音の半分は声のない無声音です。
英語はヒソヒソ声を聞き取るようなものです。
子音を正しく発音できるようになると、リスニング力がグンと上がります。
発音記号は勉強しておくと便利
英語の音を文字にするには、アルファベットか発音記号しか無理です。
日本語は子音+母音の音なので、カタカナやひらがなでは英語の音を正しく表わすことができません。
- フォニックス:アルファベットで音を表す
- 発音記号:æやθの記号で音を表す
フォニックスも便利ですが、後々のことを考えると発音記号も勉強しておくのがおすすめです。
辞書や各種テキストで発音記号が良く使われているからです。記号の形はアルファベットに似ているものが8割ですので、覚えるのもそこまで大変ではありません。
音の出し方を発音記号と一緒に勉強することで、英語の音を正しく出せるようになり、同時にリスニング力が鍛えられます。
②英語の意味を理解するにはシャドーイング
リスニング力をアップするために必要な2つ目のスキルが、英語の語順で意味を理解すること。
効果的なのがシャドーイングです。
シャドーイングを続けていると、次第に日本語で訳す必要もなくなり、聞くと同時に英語で英語が理解できる「英語脳」が育ちます。
シャドーイングとは、英語の文章通り前から意味を理解しながら、文字を見ず音声の後をついていくトレーニング法です。
The mother is touching a yellow fruit on the shelves.
母親は/触れている/黄色の果物に/棚にある
以下の記事で実際にシャドーイング体験ができます。最初は聞き取れなかった文章が、最後は意味を理解しながら聞き取れる感覚が分かると思います。
ここからは、発音練習とシャドーイングに効果的な教材を紹介していきます。
発音練習に効果的なオンライン英会話
発音記号を覚えるのは本やアプリを使って独学でやれたとしても、伝わる音で発音できているかは誰かに聞いてもらってチェックしてもらうしかありません。
それには格安のオンライン英会話が一番使えます。
講師に「発音問題なし」と言ってもらえると、正しい発音が分かりますし、自信もつき堂々と話せるようになります。
発音練習ができるオンライン英会話の教材をご紹介します。
ネイティブキャンプの発音教材
ネイティブキャンプの教材「発音トレーニング基礎」は、母音・子音の音を一音ずつ練習します。
口や舌の位置から学習し、AIと講師が音声判定をし、正確な音の出し方を基礎から学べる教材です。発音記号も学習できます。
オンライン英会話の中でも、口や舌の位置を学べる発音教材は非常に珍しく貴重です。
先ほど発音の学習ステップをご紹介しましたが、下記のstep1~3を教材「発音トレーニング基礎」で学習することができます。
- step11音ずつ音の特徴を知る
- step2単語で練習
- step3短い文章で練習
- step4発音ルールを知る
消える音(サイレント)
つながる音(リンキング) - step5長い文章で練習
step3の応用練習からは、教材「実践発音」を使います。文章で発音練習ができる教材です。発音ルールもこの教材で学習することができますよ。
ネイティブキャンプは無料トライアル期間が1週間あり、講師も教材も受け放題です。発音レッスンが気になる方はぜひ受けてみてください。
DMM英会話の発音教材
DMM英会話の教材「発音」は、/l/や/r/ など日本人が区別して発音するのがむずかしい音を比較して練習します。教材には発音記号が使用されています。
各音を正確に再現することで、より伝わる英語発音へとブラッシュアップする教材です。
1音ごとの基礎練習は不要だけど、まだカタカナ発音が抜け切れてなくて、もっと英語らしい発音にレベルアップしたい人向けの教材です。
DMM英会話では無料体験レッスンが2回あり発音教材も受講できます。気になる方はぜひ受けてみてください。
シャドーイングに効果的な教材
シャドーイングは独学でも可能ですが、自分のレベルに合った文章と音声を選ぶのが一苦労です。
そこでシャドーイングにおすすめの教材がカランメソッドです。「通常の4倍の速さで英語を習得できる」と世界中で評判の英語学習法です。
トレーニング自体はテキストを見ないで講師の後に続けるシャドーイングですが、カランメソッドが他の教材より効率よく英語脳が育つ秘訣は絶妙な難易度の調整です。
すこーしずつ、こそーっとレベルをあげ、小さな山を段々と越していき、最後に気付くとエベレストの頂上にいた!みたいな教材になっています。
Stage1~12まであってStage1の最初は「It’s a pen」。短い文章だったのが、徐々に英文が長くなり、構文も高度になり最後のStage12は、
The difference between a bystander and a spectator is that a bystander is usually someone who witnesses an event by chance – a fight in the street, for example; a spectator, on the other hand, is usually someone who has deliberately gone to see an event – a boxing match, for example.
引用元:カランメソッド stage12 pp.1179
こんな長い文章を文字を見ずにシャドーイングして、意味が取れるようになります。
カランメソッドが受けられるオンライン英会話
カランメソッドは、QQEnglishかネイティブキャンプで受講することができます。
QQEnglishは、日本初のカランメソッド正式認定校。
私もカランメソッドを受講しましたが、どの講師もカランメソッドの基本の型を崩さず、厳格にスタイルを守っていました。
そしてネイティブキャンプも日本初のカランメソッド正式認定校です。ネイティブキャンプの方が生徒に合わせスピード調整をしてくれたり、同じ個所を何度も繰り返させてくれたりと、少し柔軟なところがあります。
私はネイティブキャンプでカランメソッドの全カリキュラムを修了しました。
今では英語を日本語に訳さず理解できるようになりました。
まとめ
リスニングが上達する勉強法をご紹介しました。
最後まとめます。
- 英語の音が聞き分けられていない
- 英語の意味を理解できない
- 英語の音を聞き取るスキル
→発音練習 - 英語の語順で意味を理解するスキル
→シャドーイング
リスニング力が向上すると、英語学習の効率が飛躍的にアップします。英語学習のモチベーションも維持しやすくなります。
また、海外ドラマや映画を字幕なしで楽しめるようになり、英語でニュースや文化に触れる機会も増えます。
オンライン英会話は、発音練習やシャドーイングに最適な教材が豊富で、講師からマンツーマンで指導を受けられるため、リスニングスキルを効率的に向上させることができます。
各社、無料トライアルがありますので、気になる方はお試ししてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。